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そして来たる春高本戦梟谷女子バレー部初戦
過去二年間と中学の時の大会とかでこの体育館にはだいぶ来慣れたものだ。
本当は今年も宮城代表の一選手としてくるはずだったんだけどなぁなんて建物を見上げて思って見たりして柄にもなく感傷に浸ってみた
「もぅ、試合してっかな」
12月の別れ際に見に行くって言ったときは特には嫌がるような反応を見せなかった。
だが結局最後まで来るなって言ってたけ。あんなにかたくなに拒否る理由ってなんなんだろう
レギュラーから落とされた?
....いやー、ないない。あいつに限ってそれはねぇーな
体育館のギャラリーには初戦のはずなのにかなりの人が集まっていた。
「やっぱ、つえーな梟」
Aが上げてるんだから、強いのはあた、りま...え
ん?
あれ?
得点を喜ぶコートの輪の中にAの姿はなかった。
なんで
どこに
俺はその現状を受け入れるのに少し時間がかかった
そしてふと向かいのギャラリー、つまり梟谷の観客席の後ろ方に視線を移した。
「「...あ」」
応援団と少し距離を取ったそこにあいつはいた
チームで揃いのTシャツではなく一人だけ制服で
目が合ったとたん逸らして、うつむいた
梟谷の勝利を見届けたとたんあいつはコートに背を向けて観客席を離れて行った。
ダッ!!!!
俺はいても立ってもいられなくなりそのあとを全速力で追いかけた。
追いついたのは会場の敷地を少し出た街道だった。
「おい、待てA!!!」
切れる息も無視して手首を引いて、それ以上彼女が逃げるのを制した
「俺、お前からなんもきいてねぇんだけど」
「.....だって、何も言ってませんもん」
Aの表情は見えない
泣いているのか、嗤っているのか
はたまた、無表情なのか
「かっこ悪い....ほんと」
「前も言ったろ?俺、エスパーじゃないから言ってくんねぇとわかんねーよ。お前が何抱えてんのか、何に苦しんでるのか」
ハァ....
するとAは大きなため息をついて空を一度仰いだ
「立ち話もなんですし、うち来ます?」
この時に見たAは酷く辛そうに笑っていた
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おはこんばんにちは、作者のかまぼこ兔です
ここまで読んでいただきありがとうございます
区切り悪いですが容量の関係上続編に移行したいと思います。
これからもよろしくお願いします
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South(プロフ) - 天瀬 優梦さん» コメントありがとうございます(^-^)私も書きながらにやけちゃってやばいです(//∇//)\これからも応援よろしくお願いします (2016年9月8日 19時) (レス) id: 811d3afd03 (このIDを非表示/違反報告)
天瀬 優梦 - 顔がにやけちゃいますw (2016年9月8日 17時) (レス) id: d5114eb219 (このIDを非表示/違反報告)
South(プロフ) - 東堂莉愛さん» コメントありがとうございます!これからもドキドキしていただけるような展開を思考しますので応援をよろしくお願いします! (2016年9月5日 1時) (レス) id: d0e44075d9 (このIDを非表示/違反報告)
東堂莉愛(プロフ) - え、まじすか。めっちゃドキドキします。 (2016年9月4日 20時) (レス) id: 28f8595726 (このIDを非表示/違反報告)
South(プロフ) - なりさん» コメントありがとうございます!ですよね!瀬見さんかっこいいですよね!私も自分で書いてて惚れそうになりましたwこれからもご期待に応えられるように頑張ります! (2016年3月29日 23時) (レス) id: d0e44075d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かまぼこ兔 | 作成日時:2015年12月25日 21時