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　救われない


　自分が救われないと気づいたのは、六歳のころだった。


　六歳の自分の目には、父が恐ろしく見え、母が浅ましく見えた。どう見えようが日々は過ぎ去るし、死なない限り、この日々は終わることがない。


　救われないと気づいてから、自分は救いを求めなくなった。どうせ誰も助けてくれないことがわかっていたんだ。



「ーーーーーーーー」



　救われないなら仕方がないし、自分は何も憎めなかった。憎んだところで悩まされるのは嫌だった。憎んだ相手のことを考えたくなかった。

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作者名：Science@切島はうまいぞ | 作成日時：2017年9月21日 18時

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