とある一日。 ページ38
和也 side
「おはようございます^^」
翔「先生、おはようございます!」
智「おはよ、ざぃます。」
特別支援学校の一日は、こんな元気な挨拶から始まる。
朝の会が始まってすぐ
「昨日の宿題、出来たかな?」と昨日2人に出した算数のプリントを出してもらおうとすると
翔「はーい!先生、僕出来た!」といつも真っ先にプリントを渡してくるのは翔くん。
「よく出来ました^^」と翔くんの頭を撫でながら隣の智くんを見ると
雅「智くん、昨日の算数の宿題出来たかな?」って優しく話しかけてる雅紀先生がいて、その問いかけに小さく首を振った智くんは
智「...ごめんなさい。」と一言謝ったんだ。
智くんは勉強が苦手で、家でやってこない事もしばしば。
だから最近は昨日渡したプリントを俺たちと一緒に今日やって帰ることが目標になってるんだ。
ずっと下を向いてる智くんに
潤「ちゃんと『ごめんなさい』出来たね^^大丈夫、今日の算数の時間に一緒にお勉強しようね^^」って潤先生が優しく励ますのはいつもの事で
智「がんばり、ます。」と少し笑顔が戻ったところで無事朝の会は終わった。
少し休憩したら1時間目は国語。
一度職員室に戻った俺は、授業で使うプリントを用意して教室に戻り
「1時間目は国語です。教科書とノートと筆箱を机の上に出してください^^」と2人に呼び掛けた。
最初の頃は話もまともに聞けなかったけど、今は潤先生や雅紀先生に手伝ってもらって用意できるようになった2人。
俺はそんな2人の成長を日々嬉しく感じていた。
45人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みのり | 作成日時:2016年10月10日 18時