いつもとなりに (ページ17)

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潤 side

「はぁ...」
やっと捕まえた翔くんをイスに座らせた俺は、深く息を吐いた。

その隣では和也先生が智くんの机の前にしゃがんでずっと下を向いている智くんが何か言ってくれるのを待っていて、朝の会も終わりに近づいた時、ついに智くんが口を開いたんだ。

智「ぜんぶ、こわい...」。

その言葉を聞いた和也先生は
和「そっか...話してくれてありがと＾＾先生、もう少し考えてみるね。」って笑って智くんの頭を撫でたけど、とても複雑な表情。
そのまま授業が始まっても和也先生はボーっとすることが増えて
雅「和也先生！」
和「あぁ！ごめんごめん。」っていうやりとりが何度もあった。

音楽会の練習は午後。
それまで和也先生は休憩時間も十分に休まずずっと悩んでて、俺は雅紀先生と2人で
雅「ずいぶん悩んじゃってるね。」
「そりゃ『ぜんぶ、こわい』って言われたらね...」なんて話をしてた。

担任であるが故にいろんな事を任せてしまうけど、正直ここまで悩んでいる和也先生は初めて。
でも俺と雅紀先生はそんな姿を見ているだけで何も出来ず、心の中はモヤモヤでいっぱいだった。