星劇15 ページ18
虎石side
虎「あー、マジできちぃな…」
壁にもたれ掛かる。
空「あんまり、無理するなよ?」
虎「心配してくれんの?あんがとな(笑)」
空「申渡に頼んだらどうだ?あいつなら、快く血をくれると思うぞ。」
あの心優しい少年は、平気で良いですと言うだろう、だけど…
虎「契約すれば、もっと闘いに巻き込まれる。もう嫌なんだ…。大事な人を失うのは…。」
空「お前…。やっぱり、申渡とあいつを重ねてンのか?」
虎「そうかもしれね…」
けど、あいつとは、違う。
虎「いつまでも、過去に縛られるのは良くねぇよな…」
空「?虎石??」
申渡は、自分の身は自分で守れるんだ。
虎「でも、大事なやつが居なくなるのは、もう嫌なんだ…。」
空「それは、申渡があいつが似てるからか?」
虎「そうだけどよ、あいつの事、少しは認めてるんだぜ…」
空「そっか」
虎「でも、大事に思うほど、あの時の事が脳裏を過る…。」
思わず、頭を抱える。
虎「俺には、誰も守りねぇ…」
空「…」
虎「だったら、距離を出来るだけ、取るしかねぇんだ…」
空「…申渡はお前にお礼をしたがってたぞ」
虎「…はは、似てんな…。やっぱり義理堅いとこも…」
乾いた笑いしか出てこねぇ。
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作者名:霜天睦花 | 作成日時:2019年6月11日 13時