吸血鬼と、超能力者(スタミュ) (ページ2)

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星劇00 ページ2

「はぁ…､はぁ…､」
金髪の少年が、足を止める。

「辰己、早くしないと…､」
その先を走ってた茶髪の少年も、足を止め、金髪の少年の元へ、戻る。
二人の足は、素足で、あっちこっちボロボロになっていった。

「も、もう無理だよ…。栄吾、先に行って？」

辰巳と呼ばれる少年は、息切れする。

「駄目です！ここまで来て諦めるなんて…。」
「ごめん…､でも、このままじゃ、吸血鬼に追い付かれちゃう…」

(辰己は限界…､でも、置いていくなんて…､わたしには…)

ガサガサっと、近付く音がする。

「背中に乗ってください！おぶって走りますから」
「栄吾、もう良いよ。一人で逃げて…」

「な、何？行ってるんですか！？」

辰己の側に行くと、地面が光出す。

(これって、辰己の能力…結界!?)

幼い頃から、見た能力

辰巳の肩に手を伸ばすが、結界がそれを拒む。

「お願いです！辰己！この結界を解いてください！」
「栄吾、俺の分まで、生きて…。“二重結界"」

ポロポロと、辰己の頬を涙がつたう。
どんどんと栄吾は、結界の壁を叩く…。そして、小さな結界が栄吾を囲うように、張られる。

(これは、転移結界！？)

「さよなら。栄吾。」

シュンと、風景が一瞬で変わる。結界によって移動させられたらしい。

「辰己…。辰己ぃぃいいいい!!!!」