第46話：話をしよう、天竜姫〜ローと〜 ページ7
コンコン、とノック音が鳴る。
A「誰だい？」
ロー「おれだ」
A「トラファルガー君、どうぞ」
ロー「傷の具合はどうだ、何処か痛みは？」
A「痛みは無いよ、大丈夫だ」
ロー「……………これで４回目だな」
A「うっ………あ、えっと、その……」
ロー「今回の負傷は誰にやられた？」
A「………助けた人の兄と父親、あと
恋人という人達からだよ。全員泣いて激昂していた。
だから彼らの気が済むまで殴られてから帰ってきたんだ」
ロー「……………」
A「前に僕は治療を……救いを受ける権利は無いと
言ったね。僕にあるのは人々の怒りを、悲しみを、憎悪を
１つ残らず受け止める使命だけだ。君もそんな僕を
おかしいと思うのか？」
ロー「……………おまえは、」
A「？」
ロー「おまえは”それ”以外何も見えてねェのか」
A「それ……？」
ロー「もう少し分かりやすく言おうか？………おまえは
何処かをぶっ壊してそこにいる人間を助けた後に残る
ものは全て天竜人への怒りしかないと思ってんのか」
A「………？それ以外他に何かあるのかい？」
ローは眉間を押さえた。これは根本的な認識の違いが
ある故なのかもしれない。いや、ソレイヤード亡き後に
こう考えるようになったのか。いずれにせよ順番に、正しく
理解させる必要があると判断したローはAの一番近くに
椅子を移動させ座ると、ゆっくりと語り掛け始めた。
ロー「……………例え話をする」
A「唐突だな？分かった」
ロー「ベポとペリカン屋がおまえの好物を何回も横取りし
食っていたとする」
A「うん(ベポ君はともかくペリカは野菜食べない
んだけどな…想像したら可愛らしい)」
ロー「そんな奴らだったがある時おまえに謝りながら
今まで食ってきた分を上回るような量の好物を渡してきた。
その時おまえは？」
A「礼を言うな。ありがとうと………」
ロー「(我ながら分かりにくい例えだったが………
気づくか？)」
A「ん？あ……」
ロー「おまえは怒りや憎しみ”しかない”と決めつけて
助けた奴らから向けられる別の思いなんて少しも
見ていなかったんじゃないか？」
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あまね(プロフ) - 続きなかった…どしてなして (10月26日 10時) (
レス) @page49 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるめ(プロフ) - ベルモットさん» 今後の展開への参考にさせていただきたいです！ありがとうございました！これからも続きますがご一読いただけると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (レス) id: fc1817ec45 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるめ(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます！この話を作ったきっかけがワンピの神（天竜人やエネル等）ろくでもねえな！それを否定する子を作るか！という考えだったんですが、ベルモットさんのお言葉にハッと発見がありました。 (2023年1月22日 22時) (レス) id: fc1817ec45 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 意味合い的な意味ですが、神様も仏教的な意味もあり、外国ではカトリックもありますし、「何を信じるか？」によって高尚なものは生み出されると思います。 (2023年1月22日 15時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。夢主が天竜人出身と珍しい設定で斬新さを感じながら読みました。小説内で世界に神はいない。とセリフでありましたが、神が居ないなら創れば良い、変わりに神になってやる。などの価値観構築も出来ると思いました。 (2023年1月22日 15時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶるめ | 作成日時：2022年11月21日 19時
