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海人side
Aちゃんからカフェラテを受け取る
「ありがとう」
A「いーえ！」
カフェラテを1口飲み、緊張からくる口の乾きを少しでもマシにして、口を開く
これから彼女を傷つけるかもしれないと思うと、胸が苦しくなる
それでも、それでも根本から彼女を理解したい
理解した上で好きになりたい
そしてそれを伝えて、支えになりたい
ただその思いで…
「ねぇ、Aちゃん」
A「？どうしました？」
「今から、Aちゃんを嫌な気持ちにさせたらごめんね。……高校のとき、なにかあったの？」
ついに聞いてしまった
彼女は無言になる
さっきまであった笑顔も消えた
やはり、傷つけてしまったみたい
しばらく無言が続いたが彼女が口を開いた
A「……全然、私は嫌な気持ちにはなりませんよ。話したくない訳でもないんです。ただ、暗い話になっちゃうから、、せっかくの海人くんとのお出かけなのに、私のせいで、雰囲気が暗くなるのはいやかもです…」
「そっか、、そうだよね、タイミングが良くなかったね、ごめん。これから楽しむってときに…」
A「いえ…。大丈夫です」
それから目的地に近づくまでお互い口を開くことは無く、ただただカフェラテだけが減っていく
その間、俺はタイミングの見極めを失敗してしまったこと、自分のことだけを考えていたことを反省した
＿＿＿＿＿＿
目的地に近づき、海が見える
俺は海が大好きだから海が近づくに連れ、テンションが上がっていく
こんな状況でも
それでも、俺がテンションを上げていかないといけない
せっかくのデートだから
「ねぇ！Aちゃん！海！海だよ！左見て！左！」
A「わぁ…！凄い…ほんとだ…キラキラしてる……」
「ね！キレイだね！！俺も早くちゃんと見たい！Aちゃん！海、実況してよ！」
なんてふざけてみる
A「任せてください！えっと、ただいま波が立っております」
それに乗ってくれるAちゃん
「ははっ！いいね！もうすぐレストラン着くよ！」
A「ほんとですか！お腹ぺこぺこです！」
よかった。笑ってる。
ひとまず落ち込みすぎていないことを確認できて安心した。
海の見えるレストランに着き、車から降りる
約2時間ぶりに外に出たのと、潮風が吹いていたのがとても気持ち良かった
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作者名：ぺとり | 作成日時：2024年3月26日 22時
