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海人side
彼女の顔を見ようとするけど、暗くてよく見えない
声色だけでは感情が判断できない
A「永瀬が言ってました。海人相当ストレス溜めてるみたいって。私もほんとにそうだと思います。いつも他人に優しくしていて、自分のことは二の次。この前だって疲れもあってお腹も空いていたのに私を家まで送ってくれました。」
「でも、それは、俺がしたくてしたことだから…」
A「そうなんです。人を思って動くことを望んでしているから、いつの間にか自分が限界を迎えちゃってるんです。」
「ご、ごめん、」
ほんとにその通りだと思う。
もっと自分のことも考えろってことだよね
A「私は、海人くんのそんなところ、すっごく尊敬します。自分より人を思うって、なかなか出来ないと思います。」
彼女の声が震えている気がする
A「だけどっ、人を思い続ける海人くんは、人に思われないといけないんですっ、もっと人を頼って、、？頼った先が、今日見た涙ならっ、私は情けないとは思いませんっ…」
な、泣いてるの？
A「お願いだからっ、、もっと自分にも優しくしてあげてくださいっ、自分で自分を情けないなんて思わないで、、」
ぐすっ、てAちゃんは鼻をすすって涙を拭ってる
「ごめん、、泣かせてごめんっ」
この子は、人のために泣けるんだ、
紡がれていった言葉が全て自分の胸に染み込んでいく
こんなこと初めて言われた
A「もうっ…あやまらないでくださいぃ」
「ああっ、ごめっ、じゃなくて、、、ありがとうっ」
2人して深夜車の中で泣きじゃくる
言葉にしたらすっごいカオスだけど
今の俺にはとってもあったかい時間だった
＿＿＿＿＿
A「えっ、酔いさめてたんですか！？」
「うん…泣いてたから分からなかったよね」
A「じゃあ私、意識しっかりした海人くんにあんな話し方してたの…？」
うわぁーー！と顔を覆っている
恥ずかしいらしい
しばらくしてふたりが落ち着いてから、半分溶けてるアイスを食べる
「うわっ、これ、おいしいー！！」
飲んだあとのアイスがいちばん美味しい
それに隣に、俺を思ってくれる人もいるし
今、間違いなく世界一幸せ
「ねぇ、Aちゃん、ほんとにありがとうね」
A「全然っ！ちょっとはお礼できました？」
「もちろん！お礼のお礼も何か考えとこ〜」
A「それじゃキリないです！」
自分にとって今日は人生史上忘れられない日になった
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作者名：ぺとり | 作成日時：2024年3月26日 22時
