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海人side
車の振動が心地よい
かなりのアルコールを摂取したから、眠たくってしょうがない
せっかくAちゃんの車なのに…
車に乗せてもらってすぐに
Aちゃんに自分の家の方向を伝えた
まだ道案内は必要なさそう
もったいないから寝たくないんだけどなぁ……………
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パッと目が覚める、やば、寝ちゃってた
車は動いてないみたい、どこかの駐車場…？
ばっと右隣を見ると誰もいない
Aちゃん、どこ行っちゃったんだろう
もしかして、俺捨てられた…？
俺は泣き上戸だし、酔うとかなりめんどくさいみたいだから、寝てる間に1人店に置いてかれたことだって何回かある
まさかね…自分の車ごと人捨てる人いないでしょ
酔いがさめているのか、意外にも頭は冷静だ
………
でも、俺かなりめんどくさかったんだろうな……
こんな泣いてる酔っぱらいを廉に押し付けられて、面倒だったんだろうな……
なんで、俺ってこうなっちゃうんだろう
人には優しく明るく接して、満足して、自分のことが疎かになってしまう
それでもいいって思ってたけど、結局こうやって誰かに大きな迷惑をかける
こんなんじゃAちゃんに嫌われてもしょうがないよね
酔いはさめてるはずなのに、また涙が溢れてきた
止まれ、
止まれ止まれ…
Aちゃんが戻ってきたらまた困らせる
お願いだから、、止まれよ、、、
ガチャッ
運転席のドアが開いてAちゃんが顔を見せる
A「あれ？海人くん、目、覚めました？」
やば、また泣いてるの見られちゃった
どうしよう、ため息とかつかれたら、迷惑だって思われたら
そんなことを思えば思うほど、言葉が出てこなくなって、涙ばっかり出てくる
早く謝らないと、なんともないんだよって言わないと…
A「あらあら、また泣いちゃってるんですか？今度はどうしました？」
思っていたより優しい声で優しい言葉が返ってくる
まだ俺が酔ってると思っているのだろう、彼女の声がいつもより半音高い
酔っててもちゃんと向き合って話してくれてる……
Aちゃんは俺の言葉を待ってくれた
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作者名：ぺとり | 作成日時：2024年3月26日 22時
