恐怖 ページ21
Aside
この前なっちゃんに助けてもらいながらLINEをすることで、海人くんのことを大分知ることが出来た
知っていく中にも素敵だなとかいいなって思うところはあって…
これは、恋なの？
とかグルグル考えながら掃除をする
そう、今日は日曜日。
海人くんと2人で2時間のシフト
昨日は永瀬がいたからなんとか気を紛らわすことができたけど、今日はそうはいかない
はっ！レジ並んでる！やば
「お待たせいたしました。ありがとうございます。」
客「(ゴニョゴニョ)おねがいします」
？なんて言った？普通にお願いしますかな？
「こちら温めます…客「いらないです」
被せられた。イライラしてる？
「レジ袋はお付けしますか？」
客「だからお願いしますって！」
すごい大きい声で怒鳴られる。
さっきのはレジ袋お願いしますだったのか…
「失礼致しました。」
平静を装って袋詰めをしていく。
コンビニにはこういうお客さんも多い。
前のバイト先でも結構いたからなぁ
でもここ入ってからこういうの初めてだな…
ここにもそういうお客さんいるんだ
「ありがとうございましたー」
接客を終えてお客さんが店から出ていく。
びっくりしたなぁ…
あ、やば
出る…
海人「Aちゃん！大丈夫だった？今の…って、泣いてるの？」
ジワって目に涙が溜まって、視界がぼやける
「あれ…？すみませんっ、、泣くつもりじゃ…」
海人「怖かったよね。あんなに大きな声いきなり出されて」
「私、ああいうの、、慣れてるはずなのに…やだ…止まらなっ」
涙がつぎつぎ溢れてくる
海人「大丈夫。大丈夫だよ。」
優しい声で声をかけてくれて、私の背中をさすってくれる
あったかい
大きな声を出されたびっくりと、背中に感じる優しさで、悲しいわけじゃないのに、涙が止まらない
海人「今、お客さんいないし、俺レジにいるから裏で休んでおいで？」
あったかい表情と声
「え、でも…」
海人「いーのいーの！今のAちゃんには休憩時間が必要！行っておいで。落ち着いたら戻ってきて、それで俺とお話しよ？ね？」
す、すきだ…
「ありがとうございます…」
って、言って逃げるようにバックヤードに入る
これ、恋だ。
これ、海人くんが他の子に同じことしてたら嫌だもん。
これ、海人くん以外の人に言われてもこんなにドキドキしないもん。
紛れもなくこれは恋だと自覚した
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作者名：ぺとり | 作成日時：2024年3月26日 22時
