わたしの幸せな時間 (ページ3)

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Aside

「おはようございまーす」

自転車の爆こぎによるものなのか緊張によるものなのか分からない胸のドキドキを抑えながら店内に入る。

目に入ってきたのは、目がおっきくて襟足が少しだけ長めのハーフみたいなイケメンだった。

かっこいい……

その高橋さんと思しきイケメンは「いらっしゃいま…」まで声が出ていたが、パートさんが私に「おはよー」と声をかけているのを見て、ペコッと会釈だけしていた。

バックヤードへ行くと、既に準備万端の永瀬がいた。

永瀬「おはよー。どしたん春ちゃん、今日遅いやん。」

「おはー。いやあ。行きたくないって思いながらゴロゴロしてたらいつの間にかね……」

永瀬「あー。今日からあっきーおらへんしな。」

「はぁ。憂鬱。早く帰りたーい」

永瀬「そんなん言わんでよ。海人とも仲良くなったらええやん。あいつおもろいで？」

「随分簡単に言ってくれるねぇ、私が永瀬とこうやって話すまでにどれだけ時間掛かったか覚えてる？」

永瀬「まぁまぁ！人見知り克服のチャンスやん？今日俺掃除やるし、2人で話してみーや」

「無理無理無理無理無理無理無理！！！絶対掃除は私」

と話しながら私服の上に重ねて着るだけの制服姿になり、永瀬に掃除という仕事を奪われないように準備をしてレジに向かった。