名前 ページ12
Aside
海人「春野さん、下の名前はなーに？」
少し続いた質問に申し訳ないくらいつまらない返しをしてしまっていた中で、高橋さんが聞いてきた。
「えっと、A、です」
海人「Aちゃんっていうんだ！すっごい素敵な名前だね」
くっ、、、、
うれしい
高橋さんの真っ直ぐな目で言われると、本気で思ってもらえてるみたいで、心がポカポカする。
「ありがとうございます。」
つまらん。私はほんとーにつまらん。
ここで「え！ほんとですか〜？高橋さんに言われると本当にうれしいです！高橋さんは海人さんって言うんですよね！高橋さんもとっても素敵なお名前ですよ〜！」なんて言えたら、少しは可愛げがあるのかな。
思っていることを言葉に出せなくて少し落ち込んでしまいそうになる。
そんな中高橋さんがとんでもないことを言ってきた。
海人「ねーね、Aちゃんって呼んでもいい？」
え？
は？
なんで？
「えっと、、なんで？、ですか？」
ここで素直にいいですよーって返事出来ないのも、私らしくてつまんない
海人「ほら、これから土日のシフトいっぱい被るだろうしさ！俺も春野さんと仲良くなりたくて。だめ…かな？」
まーたきゅるきゅるな目で……
これで嫌ですって言える人がいたら出てきて欲しい。
「い、いいですよ」
海人「やったー！うれしい！」
「いいですけど、なんでまた名前なんですか？」
海人「だってAちゃん、廉にはタメ口なのに、俺には敬語でしょ？まぁまだ会って2日目だから普通なことだと思うけど、なんか、寂しくなっちゃって笑距離縮める方法っていったら俺にはこれしか思いつかなかったんだ笑急にびっくりしたよね。でもOK貰えて嬉しい！」
やっば。永瀬にタメ口なの聞かれてたんだ…
それに接し方の違いも高橋さんに気にさせてしまっていたのか……
私がこんなのされたら絶対嫌だな。自分にだけ冷たいとか…傷つくだろうな。
私は人にされて嫌なことをしてしまってたんだ。
しかも絶対嫌われたくない人に
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作者名：ぺとり | 作成日時：2024年3月26日 22時
