私の幼馴染 (ページ20)

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あの後急いで片付けて教室に向かった私たちの間には
一つも会話はなかった。

今は映像の授業中。
この授業はすごく楽な授業だから結構人気なんだけど、
運良くセフンと一緒に取れたんだ。

授業の内容といえば
ほぼほぼ映画とかドラマとかCMとか、
そういう映像を見て感想を書くだけ。

今日は有名な戦争物の映画を見る日で
私はうとうとしながらも携帯を触っていた。

少しするとセフンに肩を叩かれ
そちらをみるとさっきの話のつづきだろうか。
ちょいちょいって、指で私を呼んでる。

セフンの方に近づいて耳を傾けると、
SE「Aチャニョルさんとのこと本気なの？」
眉を下げて不安そうな表情を浮かべる彼を見て
私は小学生だった頃のわたしたちを思い出した。

セフンは元々引っ込み思案な子で
あんまり友達も多くないように見えた。

そんなセフンと対照的に
私は持ち前のフレンドリーさを活かして
平均よりちょっと友達が多い方だったと思う。

だからなのか、セフンはよく不安そうな顔で
私の後ろをついてきていた。

いつも「置いてかないでね」なんて言いながら
私にべったりくっついているセフン。

そんな彼と多くの時間を共に過ごしてきたのは
単純にセフンといるのが落ち着くからだった。

出会った当初、どちらかといえば
この関係性を大切にしていたのはセフンの方だったのに
気づいた時にはお互い同じ温度で
お互いを大切にしていたように思う。

そんな過去のことを思い出しながら
『わからない』っていう言葉が口をついて出た。