真夏の熱風 ページ1
茹だるような暑さの中、テーブルに向かう。
彼と付き合い始めて半年が経ってようやく家に誘われた。
「…暑すぎひん？」
彼の一言で分かっていた事を更に痛感させられる。
扇風機ひとつ、冷房なんかない彼の部屋はもはやサウナだ。
「うん、やばいねこれは…。今日気温高いって朝見たもん。」
「これはアカンな…。ちょお待っとってや。」
彼が立ち上がり足早に部屋を出る。
暑くて暑くて気が参りそうだ。
彼の部屋にある唯一の涼を取れるもの、扇風機の前を陣取る。
涼しい風が通り抜けるが一瞬でそれは熱風に変わっていく。
「お待たせ、めっちゃ暑いからこれでも飲みや。」
手渡されたのはコップの半分以上が氷で埋まってる状態の麦茶だった。
手に触れた瞬間冷たくて、このまま浴びたいくらいだった。
喉を通り抜けるこの冷たさで一気に生き返るような気がして、コップの中身を飲み干した。
「はーっ、めちゃくちゃ美味しい…。」
「こういう暑い時は麦茶がええよな。一旦休憩しようや。」
あんなにいっぱい入っていた氷が段々溶けてきた。
カランと氷がコップにあたる音、謙也が麦茶を飲んでる時に動く喉、頬や首筋を伝う汗。
全てが夏にしか見れなくて、特別な思いだから、
私はこの先もずっと彼と過ごす茹だるような暑さの夏が、きっと嫌いになれないような、そんな気がした。
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ぽぺ(プロフ) - 篠崎さん» こんにちは！コメントありがとうございます！文章を褒めていただけて本当に嬉しいです。またまさかの繋がり！ということでこれからも読んでいただければ幸いです。 (2021年10月22日 11時) (
レス) id: 7323efd4b9 (このIDを非表示/違反報告)
篠崎(プロフ) - コメント失礼致します。まだ序盤ではありますが、文章の綴りが綺麗で続きが楽しみです！他の作品も読ませて頂きましたが、なぽりお好きなのですか？私も550円勢なので嬉しくなっちゃいました笑。ご無理のない程度に更新頑張ってください！ (2021年10月22日 1時) (レス) @page3 id: 963267e542 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぺ | 作成日時：2021年10月21日 9時
