霞柱は雪柱に振り向いてもらいたい【時透無一郎】

第伍譚 ページ7

風柱「・・・てめぇ」


風柱様と蛇柱様の視線が痛い。

・・・正直、自分でもよくわからない。

どうして自分は、鬼を庇っているのだろう。

いきなり箱を抱え、風柱様の攻撃をさけた少女に、柱の皆様は困惑している様で。


音柱「なんだ？ 派手で地味なやつだな」


炎柱「うむ！ 君！ 名前は何という！」


霞柱様は、じっと私を見つめている。


胡蝶「A！」


？「！ もしかして、Aなのか！？」


なんで。

おまえは私の名前を知っているんだ。


『・・・誰、君』


？(嘘の匂いがしない・・・！ どういうことだ！)


胡蝶「A。お知合いですか？」


『いえ。人違いじゃないですかね？名前だって知りません』


私が冷たい目で彼を見やると、彼は目を揺るがした。


蛇柱「嘘をつくな。名前を知られているということは、知り合いだろう。

　 知り合いが鬼を庇おうとも、俺は信用しない。

　 胡蝶。おまえはなぜこの女の名前を知っている」


胡蝶「わたしの継子予定だった子、雪城Aです。

　 階級は甲で、教えることもほとんどないので、していませんが。

　 A。この子は竈門炭治郎といいます。

　 カナヲと・・・Aの同期です」


恋柱(無一郎くんと同い年くらいの女の子なのに、甲なんて！

　 かっこいいわ！)


胡蝶さんの言葉に、ざわりと周りがさわぎだす。


風柱「・・・てめぇ、その中になにがいるのか、わかってるのかァ？」


『もちろんです。ですが、この箱は渡せません』


私をにらむ顔面凶器と、きっぱり言いきる私。


『それと、この少年と鬼の子は、お館様容認です』


全「！？！？」


あくまで、この修羅場を切り抜くための嘘だけど・・・。

そうしていると、風柱は刀に手をかけた。


風柱「そんなこと・・・あるわけねえだろ！」


『っ』


まずい。とっさに判断した私は、箱に覆いかぶさる。

グサッ、と。

肩に激痛が走る。


胡蝶・竈門・霞柱「A！」


肩を刺したのか。

まあ、これくらいの傷なら呼吸でどうとでもなる。


竈門「やめろ！Aを刺すなんて・・・。

　 妹を傷つけるやつは、柱だろうが許さない！」


☁・・❀・・☃・・☽

なんだ、このきりの悪さは・・・。

無一郎との絡みが少ないな？ すみません！

柱合会議終わったら、甘めにするので・・・。

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