第弐拾弐譚 ページ24
時透side
A「霞柱様、できましたよ」
Aの声にパッと顔を上げて、机に寄る。
ホカホカと湯気を立てるふろふき大根がふたつ、並んでいた。
『Aも一緒に食べてくれるの?』
A「え。・・・・・・駄目、でしたか?」
『ううん。全然。むしろうれしい。おいしそー』
ふろふき大根、ほんとにおいしいんだもん。
『Aは、好きな食べ物とかないの?』
A「・・・特には。神崎さんの作る料理はおいしいですけど」
いただきます、と言って、ふたり一緒に食べる。
『んー、おいし。Aって、料理うまいんだね』
A「それは褒め言葉ですか?」
『うん。毎日作ってくれたらうれしいなーって思うほど』
さりげなく告白したつもりなんだけど、Aの表情は変わらない。
気づいていないのかな?
A「・・・霞柱様って、本当にふろふき大根が好きなんですね」
『うん。好き。Aには負けるけど』
Aは少し俯くと、「そうですか」と返した。
いつもより低い声。
『・・・どうしたの、A』
A「わたしには・・・好きなものもなにも、ないので」
俯いたまま、箸を置くA。
A「何も思い出せないんです・・・霞柱様と同じく記憶がなくて。
好きなものも、家族だって、覚えてない。
そんな自分がーー
−−−−嫌で、嫌いで、どうしようもなくて。
霞柱様は好きなものがあって、いいなと・・・。
・・・・・・すみません、忘れてください」
A・・・・・・。
縮こまるAに、何も言えないでいると。
A「・・・・・・さきほど、胡蝶さんから手紙が来ました。
泊ってもいいとのことです。ただし、これを霞柱様に、と」
Aが泊ってくれる!?
え、うれしいんだけど。
というか、僕の理性持つかな・・・。
Aに渡されたのは、手紙だった。
ご丁寧に「時透くんだけ読んでください」とまで書いてある。
『食べ終わったら、後で見るよ』
A「・・・ごちそうさまでした」
『え、速くない?』
A「小食なんです」
小食・・・・・・かわいすぎる。
☁・・❀・・☃・・☽
学校が始まってしまいました・・・。
更新がとてつもなく遅くなりますが、ご了承ください。
算数なんて・・・嫌いだ。
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楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» ありがとうございます〜! 無一郎と有一郎好きなんですね、同じです! キュンキュンしていただけたならありがたい……。あの、私国語力・語彙力・理解力の三拍子がない人間なんで、ピリピリするとのことですが詳しく教えていただけたら嬉しいです。 (2021年5月25日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - むっちゃキュンキュンしました!!!私、他の人がグッズをもってるとちょっとピリピリしちゃうんですが、どうしたらいいでしょうか??('_ ') (2021年5月25日 18時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むこぴさん» ああっ、ありがとうございます女神様!! 語彙力ないですよ、ほんとに。「雪に関する言葉」って検索して、引っかかったものをそのまんま使用したみたいなスタンスです、特徴は妄想の塊です、はいっ。 (2021年5月16日 17時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むこぴ(プロフ) - あの、まだ呼吸の紹介までしか読んでいないんですが…呼吸の名前と特徴を考えるのが凄すぎません…?? (2021年5月16日 17時) (レス) id: 436e6e11b7 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - (´∀`)さん» 投票ですかね(表記間違いだったら申しわけないです)? ありがとうございます! 実はもう締切をすぎていまして・・・。でも、炭治郎で書いていますよ! ぜひ続編を読んでください(宣伝)! (2021年2月25日 18時) (レス) id: 754ebe19e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楪日織 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kasumi88/
作成日時:2020年11月20日 19時