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結果は歴然たるものだった。
ミヨのとこにいたのはほんの数人。
それに対し、私達のとこにいたのはかなりの人数。
「やったね!はる!」
「ええ。」
しばらくして、ミヨがやってきた。
「何か小細工をしたのでしょう?!でなければ、でなければあんな結果……!!誰が認めるものですか!!」
相当お怒りのようだ。
「正々堂々勝負したつもりですが?元来、こちらに敵意は無いのです。勝手に御自身が被害妄想を激しくしていただけでしょう?」
普段は出てこない言葉が次々と出てくる。
「貴女の周りの方々も、貴女の背景を伺って近くにいただけです。決して、貴女1人の力では無いことを重々承知してください。」
ミヨが小さな声で言う。
「そうやって弱くなった隙に叩き込む……流石、弱いものいじめの霧藤ね。」
「……」
「そんなだから貴女はずっと1人なのでしょう?ああ可哀想。」
ミヨはまだ続ける。
「貴女こそ、父親の権力に縋る哀れな獣なのではなくて?貴女1人では何も出来ないくせに!!今回の勝利だってハレの実力でしょう?!貴女1人では大したことの無いただの子供。私の方がよっぽどマシなのですわ!!」
「言いたいことはそれだけ?」
ハレが口を挟んだ。
「なんですって?!」
「言いたいことはそれだけかって聞いてんの!!」
ハレが大声を出した。
初めての事だった。
「はるはプリチケが貰えなくても毎日歌の練習とかダンスの練習とか毎日やってた!!その結果がこれなの!!努力したの!!あなたの何倍も!!」
ハレは泣いていた。
「私はずっと見てきた!!それなのにあなたはなんなの?!毎日毎日遊んでばかりで!!歌もダンスもろくにできないのに練習もしないで!!自意識過剰になって!!こんなことなら渡すんじゃなかった!!」
ハレはその場から走って逃げ出した。
「ハレ!!」
私は追いかけた。
何故、毎日練習していたことを知っていたんだろう。
"渡すんじゃなかった"
この言葉、もしかして。
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那上野人(プロフ) - 黒白の猫さん» コメントありがとうございます!これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!! (2020年9月1日 20時) (レス) id: 53665e24a2 (このIDを非表示/違反報告)
黒白の猫 - 面白い…! (2020年8月30日 19時) (レス) id: 4cf3e55962 (このIDを非表示/違反報告)
シュアァ はる(プロフ) - 夏雪さん» コメントありがとうございます!これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!! (2020年7月29日 9時) (レス) id: 53665e24a2 (このIDを非表示/違反報告)
夏雪 - 面白いです(*^^*) 続きがとても楽しみです! (2020年7月29日 0時) (レス) id: 850627e730 (このIDを非表示/違反報告)
那上野人(プロフ) - 静樹ミサさん» コメントありがとうございます!更新遅くて申し訳ないですが、頑張って書いていきますので、これからも応援よろしくお願いします!! (2020年7月10日 11時) (レス) id: 9eeed4d02e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:那上野人 | 作成日時:2020年7月1日 23時