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第二話 ページ3

いいことしたなぁ、と思いつつ部屋に入り制服に着替えておく。武偵高、つまり僕やキンジ、レキが通う東京武偵高校の制服は防弾防刃製の真っ赤なネクタイに真っ赤なブレザー。

 部屋を出てリビングまで行けば、
 
「ははは、今日は始業式だけどさ」
 
 机の上に広げられていたのは豪華絢爛な朝食だった。

 大きい重箱に納められた色とりどりな食事の数々。

 お正月かな。

「あ、おはよう。立花くん」

「おはようございます、レイさん」

「ん、おはよう。レキ、星伽」

「レイも来たことだし、食べるとするか」

「はい」

「「「「いただきます」」」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「「「ごちそうさまでした」」」

「おそまつさまでした」
 
 四人で食後のミカンを頬張る。ちなみに僕のはレキがキンジのは星伽に剥いてもらっていた。

 まぁキンジが剥かせたというよりは、星伽がキンジのミカンを何も言わずに奪って剥き始めたというのが正確なんだけどね。

 レキなんて、綺麗に筋まで取ってくれている。

 優しい。


「いつもありがとな」
 
「えっ。あ、キンちゃんもありがとう……ありがとうございます」
 
「なんでお前がありがとうなんだよ。ていうか三つ指つくな。土下座してるみたいだぞ」
 
「だって、キンちゃんが食べてくれて、お礼を言ってくれたから……」

 ……ミカン美味しい。レキが剥いてくれたからかいつも以上に美味しい。

 とりあえず、星伽の下着が見えて興奮しているだろうキンジは放っておく。異常発動しないのかなぁと思わなくもないが本人曰く一応段階があるらしいので大丈夫らしい。

 武偵殺しやら女難の相やら話し続けている二人を置いて、男子寮を出る。

 我が家のペット、コーカサスハクギンオオカミのハクに朝ご飯をあげている。

「美味しいか?」

「あぁ、今日のは塩コショウでまた、違う感じでアリだな」

 今喋っているのはハクだ。ハクは元主人のブラドによって、遺伝子改造され、人の言葉が話せる。

「ハクー」

「ん?どうした?」

「ブラドをモーレツに殺したい気分だよ」

「お前なぁ。分からなくもないが今はまだ刻じゃないだろ。其れとアリスベルが今の台詞聞いたら喜ぶだろうな」

「なんで?………いや、………成る程、僕がモーレツにって言ったからでしょ?」

「正解だ。なら、レキと一緒に学校行くぞ」

「うん。じゃぁ、レキ呼んで来るよ」

「了解」

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作者名:*0608 | 作成日時:2021年11月7日 22時

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