25番星 ページ40
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ドアの施錠が解除される音がして、肩が上がった。いつもなら嬉しいはずのスンチョルの帰宅も少し重く感じてしまって。玄関まで迎えに行く足取りが少し重い。心配そうにこちらを見つめていたのはクマで、「大丈夫だよ」と伝えるように抱きしめて、フッと息を吐いた。
同時に扉が開いて「ただいま」と、スンチョルが顔を覗かせる。
『おかえりなさい』
今のわたしはちゃんと笑えているのだろうか。ちょっと不安になりつつも、スンチョルはそんなわたしを見て眉を下げて小さく微笑んでいた。
SC「Aヤ」
『うん…』
SC「見た、よな？」
『………ん』
何、とは言わなくても分かっていて。ゆっくり頷けばスンチョルは少し悲しそうな顔をしてみせる。
SC「…わざと、言わなかったわけじゃない。んだけど、…ごめん」
何も返せなくて、ただ静かな時間だけが流れて。いつもは走り回るクマも今は大人しくわたしの腕から離れて、自分のお家に戻っていった。
『…謝られちゃったら、本当にスンチョリが悪くなっちゃうじゃん」
SC「うん…」
『わたしもね、仕事上こういうのもあるから分かってるし、そりゃ少しは…嫉妬、もしちゃうかもしれないけど、それでも言って欲しかったよ』
そう言うと、今度はスンチョルが黙ってしまって。
『ネットで見て知った時、凄く…凄くかっこよくて、綺麗で、スンチョリの良さが出てるなとも思ったんだよ。でもね、女の人とのショットを見たら…凄く、心が痛くて…、………このショットがあったから、…撮影のことは言ってくれなかったのかな、って思ったし』
普段のわたしからは想像できないぐらい、次から次へと言葉が止まらない。饒舌になってしまっているわたしをスンチョルは留めず、ただ聞いてくれていた。
『………否定、しない？』
冷静になれなかったわたしは、思わずそう書いてしまった。ハッと我に帰った時にはもう遅くて、悲しそうな表情のスンチョルが目に入る。
SC「そうじゃないよ…、ただ言えなかった。悪いことをしてるわけではないって思っていても、Aが傷付くんじゃないかって思った…。それなら、言わないほうがいいとかなんとか考えてたら、今日になってて」
『… でも、言ってくれないと…。寂しいよ』
泣くのは反則だって分かっていても、視界が揺れて頬を伝う。
『ごめん、なさい』
そのままスンチョルの横を通り抜けて、家を飛び出した。
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yz_dk_(プロフ) - にこさん» にこ様 コメントありがとうございます。気付いていない誤字でした。教えて頂きありがとうございます。編集させていただいております。 (8月15日 7時) (
レス) id: 20f64ffb2b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - わざとだったら申し訳ないのですが、モネクにミニョンはいません…ミニョクです🥺 (8月15日 1時) (レス) @page3 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚紀
| 作成日時：2023年8月14日 18時
