-House date 01 ページ15
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起きてからずっと、鼓動が速いまま。
「Aって髪綺麗だよねぇ……つやつやだしサラサラだし……ずっと触ってたい」
「いっ、今の今まで、ずっと触ってるじゃないですか……」
適当な朝ごはんを食べた後、今日何をすべきか考えていたら
『A映画観ない？』
と彼が言った。
見始めてから一時間以上経過し、きっと今いいシーンなんだろうか。
推理物なら犯人を名指しする様な、恋愛物ならプロポーズする様な。
そんな、大事な場面かもしれない。
だけど彼のおかげで、内容がまったく入ってこない。
「あ、あの、スンチョルさん？ ……いつまで、この体勢で……？」
「んー、ずっと？」
ソファーに腰かける彼に "おいで" とジェスチャーされれば、足の間に座らされ彼の腕でホールドされる。
後ろに感じる彼で、既に脳みそはパンク寸前。
私の脳には、この映画のタイトルでさえ入るスペースがないらしい。
「……ね、A」
「ひゃい……！？」
「ひゃいって……そんなにびっくりした？」
ふふっと笑う彼の声は、どこかいたずらっ子のようだった。
突然耳元で囁かれて、びっくりして変な声が出ただけなのに。
「やっ……やめてください……！」
「なんで……？」
「ひっ……！」
囁く彼の声と、耳に掛かる吐息がくすぐったくて。
もしかしたら、ちゃんと返事出来ない私の様子を彼は楽しんでるのかもしれない。
「……映画、終わっちゃったね」
内容はおろかタイトルでさえ覚えてない、ただBGMと化していた映画がいつの間にか終わっていたらしい。
彼がテレビを停めれば一気に静かになる。
そんな部屋の中、私の耳に届く "音" は、より一層クリアに聴こえる速くなった鼓動だけだった。
「ね、A」
「なっ……なん、ですか……」
「もうお昼だね」
「はっ、はい……？」
「ご飯、食べたいものある？」
「だっ……何で、それだけの事をワザと囁くんですか！？ さっき辞めてくださいって」
「……だって、Aの反応が可愛いから」
「ひっ……！？」
今までにないくらい、全身がゾワゾワと
くすぐったい。
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「んっ……これ、美味しいですね、」
「……お昼、出前で良かったの？」
「え、あ、はいっ、出前でっ……出前がっ！ 出前がよかったんです！はい」
「……そう？」
「はい！」
早くあの体勢から抜け出したくて出前を選んだなんて、絶対言えない。
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おみくじ結果は「末凶」でした！
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MIE(プロフ) - ももこさん» コメントありがとうございます！ 別作品が完結次第ですが新しくすんちょる視点を書こうと考えてますので、その理由はそちらで書こうと思っております🙇♀️なのでもう少しお待ち頂けたら幸いです🍒 (6月7日 3時) (
レス) @page18 id: 3e10d8c607 (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - すんちょるが何故主人公のこと好きになったのか気になります！ (6月1日 19時) (レス) @page18 id: 7eba4932cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MIE | 作成日時：2023年3月31日 23時
