司法に携わる彼らとの日常×2

腕相撲 ページ10

冥ちゃん
｢腕相撲?何故私がそんなことをしなければならないのかしら｣
手を軽く払いのけ、嫌がられる。一回だけだと食い下がっても中々勝負をのんでくれなかった。
｢冥ちゃんが勝ったらちゅーしてあげるから!｣と条件を付け足すと、さっきまでの態度が嘘のように快く了承してくれる。
手を繋ぐのに少し恥じらいながら、よーいスタートと言いかけると、部屋に響くは彼女の勝利を示す轟音。秒で負けた。
｢勿論、ここにしてくれるのよね｣
したり顔で自身の口元に指をやる彼女の仕草に見惚れていると、気付けば唇は奪われていた。

シーナさん
容姿端麗、文武両道。何でもそつなくこなす彼女に興味本位で腕相撲を挑むと｢しょうがないな｣と苦笑しながら勝負を受けてくれた。
まあ勝てないだろうなと確信していた夢主だったが、実際にやってみると簡単に勝ってしまう。どう考えても彼女は力を抜いていた。
｢何で手抜いてくれたの?｣と質問すると ｢...お前より、強くありたくなかった。私だって女なんだ｣ と、視線を逸らされる。

弓くん
｢腕相撲?別にいいけど、やるからには勝つからな!｣
...と、さっきまでの意気込みはどこへやら。
いざ始めると全然Aの力に及ばない。
可哀想だったのが半分、飽きてきたのが半分。わざと負けてまげると
｢はっ...やっぱりオレが勝っ、ただろ?｣
汗をいっぱい垂らしながら、満面の笑みを浮かばせる。その顔はまるで幼い子供のよう。

まだ帰ってほしくないらしい→←｢ねえ、ちょっと｣

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