私達には愛がない

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辰哉さんが去った後、何故か蓮くんはご機嫌ななめだった。



目｢...｣

『...蓮くん？どうしたの？』

目｢旦那さん、意外と独占欲あるね。｣

『え？そう？』

目｢うん。Aちゃんから聞いてる限りだと、もっとドライな感じだと思ってた。声掛けてくるとも思わなかったし、Aちゃんに興味無いと思ってたから。ごめんね？言い方悪くて...｣

『あ、ううん！全然大丈夫！確かに、何かちょっと変だとは思ったけど...たまたまじゃない？』

目｢いや、あれは絶対嫉妬だね。凄い睨まれたもん。｣

『うそ...ごめんね？嫌な気持ちになっちゃったよね？ごめん...』

目｢いや、Aちゃんのせいじゃないし。てか俺もちょっとヤキモチ妬いたし。｣

『え、何で？』

目｢だってAちゃんの旦那なんだと思ったら悔しくて。｣

『悔しい？』

目｢もうこの際だから言っちゃうけど俺、Aちゃんの事好きだから。｣

『そっか...って、えっ？！？！好きって...』

目｢好き。恋人になりたいっていう好き。｣

『でも私、結婚してるし...』

目｢うん。分かってる。でも旦那さんはAちゃんの事放ったらかしで外に女いるんでしょ？だったら、俺が旦那さんの分までAちゃんの事愛したいって思った。その辺自由だって聞いてたし。｣

『ま、まぁ、それはそうなんだけど...』

目｢言っとくけど俺、遊びとか都合いいとか、そういうのでAちゃんの事好きなわけじゃないからね？マジだから。｣

『蓮くん...』

目｢本当は結婚もしたいって思ってる。それくらいAちゃんの事マジで好き。｣

『あの...えっと...』

目｢だけど離婚は出来ないって聞いたからそれはもう諦めてるけど。でも絶対、あの旦那より俺の方がAちゃんの事好きだって自信あるよ？｣

『...ありがとう。』

目｢ねぇ、俺じゃダメ？｣

『...あの、ごめんね？ちょっと急過ぎて...頭が追い付かなくて...』

目｢それもそっか。俺もまだ言うつもり無かったんだけど、予期せぬ旦那登場で焦ったwwごめん、悩ませるような事言って。｣

『そんな！謝らないで？蓮くんの気持ちは凄く嬉しいし。...ただ返事？はちょっと待って欲しい。』

目｢ん。分かった。...これからも会ってくれる？｣

『それはもちろん！当たり前だよ！』

目｢ふはっ、良かった。じゃあまた誘うね？｣

『うん、私もカフェ行くね？』



突然の蓮くんからの告白で混乱してる。

とりあえず、グラタンの材料買って帰らなきゃ...

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