23. ページ24
あの日から旦那様は月に何回か早く帰って来て、家でご飯を食べる日があった。
早く帰ってくると言っても、私がご飯を食べる時間より遅く帰ってくるので一緒に食べたりはしない。
待ってて一緒に食べるのもアリかとも思うけど、まだそんな勇気は出ないし、もし拒否されたら、さすがの私も傷付くので出来なかった。
でも、旦那様が早く帰ってくる日は少しだけお話したりして、以前より格段にコミュニケーションが増えた。
深｢いつも日中何してんの？｣
『基本的には家事してます。掃除したり、洗濯したり、ご飯作ったり...あとは休憩しながらTV見たり。あ！数ヶ月前から行きつけのカフェが出来たんです。そこでお友達も出来て。たまにそのお友達と遊びに行ったり、ご飯食べに行ったりしてます。』
深｢ふーん。だから前より明るくなったんだ。｣
『そうですか？...って、旦那様の稼いで下さったお金で遊んだりご飯食べに行ったり、すみません。私、何もしてないのに遊んでしまって...』
深｢別にいいんじゃん？家の事してくれてるわけだし、際限なく金使ってるわけじゃないし。それに、形だけでも夫婦なわけだし、旦那の稼いだ金を嫁が使うのなんて普通でしょ。｣
『あ、ありがとうございます。その代わり...なんてならないですけど、旦那様が早く帰られる日は、旦那様の食べたいもの作ります！何でもリクエストして下さい！作った事ないものでも、練習します！』
深｢ふはっ、そんなんいいよ別にwwお前の作るご飯、何でも美味いし。｣
『でも...それだと、私だけ得してませんか？』
深｢...じゃあ、その敬語、やめれる？｣
『え？』
深｢ずっと敬語でしょ？まぁ、最初がアレだったから分からなくもないけど、もう敬語じゃなくていいっしょ？｣
『いや、でも...』
深｢敬語なくさないとカフェ禁止。｣
『えっ！？』
深｢ふはっ、まぁ、それは冗談だけど、敬語なくしてよ。それから、"旦那様"ってのもやめて？｣
『え、でも、そしたら何とお呼びすれば...』
深｢"辰哉"｣
『え...』
深｢え、ダメ？｣
『いや、呼び捨てはハードルが高いので...せめて"辰哉さん"で...』
深｢っ、それでいい。もう"旦那様"禁止ね！あと敬語も！｣
『はい...あ、うん。頑張る...』
急な敬語禁止と名前呼び...
今までの距離感があるから、すぐには出来ないよ...
だけど、少しずつ旦那...辰哉、さん、が心開いてくれてる気がして、私も少しずつ近付いてみようと思った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1904人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちり(プロフ) - KAORIさん» コメントありがとうございます！もう少しで完結すると思いますが、最後まで読んで頂けると嬉しいです😊 (11月5日 22時) (
レス) id: a95f8123a0 (このIDを非表示/違反報告)
KAORI(プロフ) - キャー💜二人の気持ちが結ばれてめちゃめちゃ嬉しい！！私までニヤニヤしちゃいました♡ (11月5日 22時) (レス) @page46 id: 7e73bcd6e8 (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - skさん» ご意見ありがとうございます。善処します。 (11月2日 20時) (レス) id: a95f8123a0 (このIDを非表示/違反報告)
sk(プロフ) - ww使用しない方がいいのに。ネット民同士の会話みたい (11月2日 19時) (レス) @page43 id: 4e0eda8720 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちり | 作成日時：2023年10月4日 21時
