[RAVI&HONGBIN]キャンディ ページ10
*
「「こっち向いて！」」
「え？…うわぁ！！なに！？」
学校の授業が終わり、昼休みが始まるという時。
後ろの席のウォンシクとその隣のホンビンに呼ばれて振り向くと、ポーンポンと２つ飴玉が投げられてきた。
それはレモン味と、いちご味の大きめの飴玉だった。
「俺たちからのプレゼント」
私を含め３人は幼馴染み。
いつもの得意気な顔でウォンシクがそんなことを言った。
「まぁ、僕たちに勉強教えてくれるから、お礼…はは」
「なんだ、何事かと思った」
「ビナはいちご味で俺がレモンな」
「ふーん」
適当に返事をして弁当を食べに行こうとすると、ホンビンに引き止められた。
「…っと、何？」
「冷たいな〜僕とお弁当食べようよ」
「え？友達待ってるんだけど…」
「いーいーでーしょー？」
「…うーん、分かったよ」
「は！？俺も仲間に入れろ！」
うっ、周りの視線が私に集中してる気がするけどここは耐えよう。
この２人女子に人気だからなぁ…
「あぁ！もう！シガ！」
周りを伺ってたら、勝手にウォンシクが私の弁当箱を開け始めていた。
「お！僕の大好きなAのお母さんの玉子焼きだ」
「ビナ小学校の運動会の時、毎回俺ん家の玉子焼きとAの家の玉子焼き食べ比べてたよな」
「私はずっと甘いのが好きなのよ」
昔の事を思い出して自然と笑顔になる。
小学校のとき、よく２人がレモン味といちご味の飴玉をくれていたのを思い出した。
そのときにいつも言っていたのが、
『虫歯になっちゃうから、１度に２つは食べちゃダメだよ』という言葉。
「ねぇシガ、狭いからもう少しずれて」
「あ、ごめん」
それは、今の私への警告なのだろうか。
…２人は大事な友人。
それでも、２人には言えない事がある。
私は確実に２人を“男”として意識し始めている。
もしどちらかが私を“女”として好きだったら、その時はこの関係も崩れてしまうのだろうか？
「どうかしたの？A」
ホンビンの声で現実に引き戻される。
一刻も早くこの２人とは距離を置きたかった。
でもそんなのは今更のことで…
「ううん、食べよ」
無理矢理に笑顔を作って、無理矢理に気持ちを押し込めた。
もし２人とも好きでいていいなら、こんなに悩まない。
無意識にポケットの飴玉を握り締めた。
…飴玉は、２つ食べると虫歯になっちゃう。
＿end.
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海漓(プロフ) - ハニ☆さん» 嬉しい言葉、ありがたいです(^○^)リクエストもありがとうございます、良いものにできるよう頑張りますね！ (2015年4月5日 18時) (
レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)
ハニ☆ - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいています^^ うぉんしくより93よりおるペン(←ややこしいですねw)なので、今回のキャンディはすごく嬉しかったです！ リクエストですが、うぉんしくとのデートの話を書いていただきたいです^^ これからも頑張ってください！ (2015年4月5日 17時) (レス) id: f6893e5e5d (このIDを非表示/違反報告)
海漓(プロフ) - こころさん» 了解しました！出来る限り頑張ります(^-^)/ (2015年4月5日 2時) (レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 海漓さん» はい！そんな感じで！お願いします！ (2015年4月5日 1時) (レス) id: 1cf250b8c9 (このIDを非表示/違反報告)
海漓(プロフ) - こころさん» ありがとうございます(;Д;)えぇと、別れた彼女が忘れられない…的な感じでしょうか← (2015年4月5日 1時) (レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海漓 | 作成日時：2015年3月22日 1時
