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「おーい！見えてきたぞ！！」
見張り台から聞こえたラビットの声にレオとトリックはニヤリと笑い、船室から甲板に繋がるドアを開いた。
青い空。
吹き抜ける涼しい風は湿気を含まずにからりとしていた。
太陽が高く照りつけ、レオの金の茶髪を輝かせる。
「ついたね、
「―――――そうだな」
「何よ、あんた達その物憂げな顔は」
ジュジュビエーヌが旗を構えながら、トリックの肩を叩く。
「別にそんな顔はしてねぇよ」
「物憂げじゃないさ、ジュジュビ。憂いじゃない、懐かしさに浸ってるのさ」
レオはさて、とヒールを鳴らして階段を登り、バルボッサの隣に立つ。
「――――――船長？、ご指示を」
船長なんて普段呼んだこと一度もないだろうとバルボッサは肩をすくめる。
「全嬙、畳帆の用意！！」
「両舷の錨、投錨用意！」
バルボッサとレオの声に乗組員たちが声たかだかに返事を返す。
「ジュジュビエーヌ、幹部たちに集合をかけてもらえるかな」
「了解。甲板長」
ジュジュビエーヌの号令で集められた幹部たちが船長室に立ち並ぶ。
「さて、それじゃぁまもなくポルトパラディーゾに着くわけだけど」
レオは手元の書類をそれぞれに渡していく。
「ジュジュビエーヌはサンスプと一緒に食料の調達。一応、ポルトパラディーゾには前もって伝書鳩で話は通してある」
「分かったわ」
「トリックとアントーニオはピーターと武器の整理。まぁ、長らく無用になりそうだからいつでも使えるようにしておいてね。万に1つでもここへ他の連中が来ることはないだろうけど、戦闘をおっ始めるってのに武器が使えないんじゃ話にならない」
「了解」
「ゴールドはいつも通り医務室の管理。ジャンジャックは僕と船長で今後の方針でも決めようか」
それでよろしくて？とレオはふざけたようにバルボッサを見やる。
「かまわん。どうせ好きにやるだろう、お前は」
「以上！それじゃぁ一時解散っ！終わり次第下船メンバーとここで集合！」
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作者名：玉うさぎ | 作成日時：2020年5月7日 21時
