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わかっていても。 ページ41

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(JK side)



JK「ヒョン!」

TH「...っ、ジョングガ、」

JK「ハァ、ハァ、」


楽屋から出ていってしまったヒョンを追いかけた俺は、非常階段に飛び出したあたりでヒョンに追いついた。



大丈夫か、なんて馬鹿みたいな言葉を反射的にかけそうになって、慌てて言葉を飲み込んだ俺の口から、言葉は出てこない。




JK「ヒョン、」

TH「....ごめん」

JK「何言ってるんですか」



ヒョンの気持ちは、痛いくらいにわかってるよ。


さっきヒョンがつい口に出してしまった、どうしてという心の叫びは、俺が隠し持っているものと同じ。


俺だって、もっとヌナのこと知りたい。



ホビヒョンとの受け答えとの違いに、休んでいた日のことを明かさないヌナに、誰かと会ってたのかな、とか、なんで俺達には何も言ってくれないのかな、なんて、違和感や寂しさで心が溢れかえった俺は、それでも深く踏み込むのが怖かった。



いつも自然に、ふらっと俺たちの質問を交わすヌナに、どことなく寂しさを感じるようになって、ずっと変わらない敬語という距離感に、その寂しさは大きくなって、


そしていつからか始めた、ヒョンの提案でもある、自分たちの日常のクイズ。それは俺たちの心を幸せにしていった。


ヌナが俺たちのことを考えてくれる喜びは、大きくなったこの寂しさを、埋めていった。



いつもは気付かないふりができる。

だって、交わされる質問に悪戦苦闘していた俺たちだけど、でもヌナも楽しそうだった。




だけど今日のヌナは、違かった。


だから不安があった。
でもそれを突破していいのかどうか、わからなかった。


それを、ヒョンが勇気を持って踏み込んでくれただけ。


だからヒョンが謝ることなんてない。





TH「俺、我慢できなかった」

JK「うん、」


知りたい、寂しいという俺たちの気持ちと、








TH「俺ヌナに、あんな顔させたくなかった」

JK「っ、」




俺まで、涙が出てきてしまった。









ヌナの、何かを我慢していたような顔。

人間誰しも、事情がある。
わかりきっていたはずなのに、言えること言えないこと、言ってはいけないこと、言いたくないこと、それくらいあるよね。



俺たちなんて特に、色んな事情やルールの中で、でも決してそれを見せないように、気をつけているのに。


それがわかっていても、でも。


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展開した気持ち→←落ちた針



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ねねね(プロフ) - 作品を読んで、とっても感動しました。同時にとても救われました。途中に出てきた「Lights」の歌詞も心に響きました。こんな素敵な作品を作ってくれてありがとうございます!どっから目線だよと思うかもしれませんが、本当にありがとうございました! (2020年9月20日 0時) (レス) id: 0c340b5360 (このIDを非表示/違反報告)
笹貝(プロフ) - みーさん» みー様、いつもケアのお姉さんを楽しんで頂いてありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ございません。お姉さんの続編やっと準備できました。引き続き楽しんで頂けるといいのですが...いつもありがとうございます。続編も頑張ります! (2019年12月20日 19時) (レス) id: 3cb0d39a45 (このIDを非表示/違反報告)
笹貝(プロフ) - はんさん» コメントありがとうございます、返信が遅くなってしまい申し訳ございません。お姉さんは悪い人ではないです、ただ寂しい過去を抱えている人だと思ってあげてください。続編も、引き続き楽しんで頂けたら幸いです。コメントありがとうございました。 (2019年12月20日 19時) (レス) id: 3cb0d39a45 (このIDを非表示/違反報告)
笹貝(プロフ) - Agust dさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ございません。嬉しいお言葉、励みになります。お姉さんは悪い人ではないのでご安心頂けたらと思います。引き続き、楽しんだいただければ幸いです。コメントありがとうございました。 (2019年12月20日 19時) (レス) id: 3cb0d39a45 (このIDを非表示/違反報告)
みー - これは続編を期待してもよろしいのでしょうか?私もテテと同じようにお姉さんを待ちますね!もしお姉さんが帰ってこなくても(続編がでなくても)それが運命なので、お姉さんらしい終わり方だったなと とても素敵な思い出をありがとうございます。 (2019年12月17日 21時) (レス) id: 0f8689e1d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笹貝 | 作成日時:2019年12月5日 14時

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