メンタルケアのお姉さん【BTS】

日々の活力 ページ27

.
.
(JM side)



今日も、Aヌナはそこにいる。


JH「ヌナ、おはようございます」

TH「ヌナ聞いて、昨日ジョングガがさ！」
JK「ヌナ聞いてください、ヒョン酷いんですよ！」

「....一人ずつお願いします」


あ、おはようございます。
なんて無表情でホソギヒョンに返すヌナ。


相変わらず無表情ではあるが、明らかに表情が柔らかくなり、明るくなったヌナ。

そんな彼女は、もう既に僕たちの生活の一部になっている。


ぬるっとではあるが、言ってしまえば手のひらを返したような僕たちの態度。でも彼女は優しいし、僕たちは直接、そして間接的にも救われていて、減らない被害の中で、Aヌナだけが僕たちの安らぎだ。



TH「昨日ね、ジョングガが俺のこと無視したの！」

JK「あれはヒョンが俺のとっておいた大事なスペシャルバナナキック取ったからですよ！」

TH「何がスペシャルバナナキックだよ、ただのバナナキックだったじゃん！」

JK「違いますよ！あれは今日ヌナにあげるつもりだったんです！」

TH「あっ、そうだったの？それは...ごめん」

JK「大丈夫です、でも今度買って返してください」

TH「生意気だぞジョングガ！」

JK「へへへ」

「.....」



JM「(Aヌナの前で何やってるの)」


この前ジンヒョンが、Aヌナに本を読ませてやれと二人に言っていた。ヌナはそんなの気にしなくていいと言っていたが、これは流石にどうなんだろう。



Aヌナは一言も言葉を発していない。
ただ二人で言いたいこと言って解決してスッキリしただけ。




ﾒｲｸﾇﾅ「テヒョン、次だよ」

TH「はーい。じゃあヌナ行ってくるね」

「すぐそこにいますけどね」

TH「ヌナ、」

「はい、いってらっしゃい」

TH「いひひ、いってきまーす♪」



僕たちが大好きな、彼女の"いってらっしゃい"というその声。

それが聞けて満足したテヒョナは、大人しくメイクヌナのところに向かった。


JK「ヌナ、寒くない？」

「はい、大丈夫です。」


お気遣いありがとうございます。
というAヌナは、相変わらず無表情だし敬語で堅い。

だけど毎日顔を合わせている僕たちには、ヌナの態度が柔らかくなり、顔色が明るくなっているのがわかる。


時折、とても貴重で稀ではあるが、
ヌナは優しい笑顔を見せる。



僕たちは、そのヌナの笑顔が好き。



その笑顔を見ようと、
毎日奮起しているのがテヒョナとジョングク。



たぶんそれが、今二人が日々が輝いている理由。


.

真実はいつも、→←包んで、弾けて。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す