希望の幼馴染は塩対応【BTS】

昔話 _being melt 2 ページ26

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(JN side)


「でもわたしは今幸せですよ、armyのおかげです」


愛らしく、本当に幸せそうな微笑みを見せる

昔からずっと僕たちの輪を支えてくれているA。



デビュー前、彼女は笑えなくなってしまった時期があった。防弾少年団が世間に注目されていく度に、彼女は辛辣な言葉をぶつけられるようになっていって、


"防弾少年団に女はいらない"

"ナムジャグループの成功を邪魔している"

"媚びて身体売ってグループ入り"



あることないこと、ただ彼女を傷つけるだけの言葉が飛び交っていた。


僕たちも昔は自分たちのキャラクターや立ち位置がなかなか掴めず、事務所の考えたコンセプトというものを守っていたから、表立って彼女をフォローしたり、うまく立ち回ることが出来なかった。


ずっと昔、人見知り全開だった頃のジョングクと同部屋になったこともあり、彼女は家の中でもずっと気を使っていた。

ジョングクはその頃のことをとても後悔しているが、僕たちもその頃は、距離を作った方がアンチという人たちを刺激しないのではないかと思って空回っていたこともあり、彼女は気づけばジェイホープの前以外では、表情をどう動かせばいいのかわからなくなっていた。



そんなAの精神状態をよそに、僕たちはグループとしてデビューが近づいてきた。そこでとある番組に、宿舎での僕たちの生活を密着されることになった。



僕たちはただひたすら、Aの心が心配だった。

うまく笑うことすら出来ない彼女が、世間にまた変な印象を与えてしまうのではないか、そんな想像が僕たちを不安にさせた。




「大変な練習とかも、メンバーやarmyのおかげで、今では全部幸せに感じてますよ」


楽しそうにそう話すAの顔に、嘘はない。



JN「(ヤー、可愛いなお前は)」





だけどその番組がきっかけで、
彼女の人生はガラッと変わった。









そう、塩対応というキャラクターが定着した。

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