社交辞令 ― 赤 (ページ4)

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貴方side

結局初日は
勤務時間の間に３人もの
お客様を相手し。
しかも全てかなりのアブノなおじさん。

帰りに薬局に寄って
頭痛薬とチョコレートとビールを
レジに出す。
やる気のなさそうな
お兄さんが怠そうにレジを打つ。
渡されたレジ袋を提げて
家に向かう。夜風が少し肌寒い。

｢ただいま。｣

この歳にしては贅沢マンション。
玄関のワインレッドのカーペットに
去年から飼っているトイプードルの
モコが寝ている。

｢こんなとこで寝て、風邪引くよ。｣

私が帰ってきたのに気づいて
モソモソと起きて
しばらくすると尻尾を振って
追いかけてきた。
テレビを付けてソファにもたれる。
風呂に入らないといけないのは
わかっているけど体が動かない。

ソファにもたれる私の膝上にちょこんと
座るモコさん。ウトウトしてます。
私だって眠いし、なんて思いながら
モコさんをおろしてメイクを落として
風呂に入る。
　

そこからはいつも通り髪の毛を乾かして
ビールとチョコで一応の夜ご飯を済ませて
歯を磨いたら眠りにつくだけ。
今週は寒いから扇風機も切って寝る。

明日は８時出社。
まぁ２時に帰れるんだけどね一旦。
それからあのキャバクラで
いよいよ決戦の日か。