【MASHLE】マドル家の末娘

６話　私とダンベルキノコ ページ8

私が通うのはイーストン魔法学校




魔法学校なので学ぶのはもちろん魔法なんだけど…




今の授業でしているのは基礎である鍵開けの魔法




それなのになぜか斜め前の席にあり得ないものを目にする事になった




「ふん」




鍵を魔法のミスで壊してしまったなんてもんじゃない…物理的に引きちぎってぶっ壊しているんだが？




コイツの名前はマッシュ・バーンデッド




昨日レモンちゃんから聞いた例のダンベルキノコ…改めレモンちゃんのフィアンセだ




編入試験を合格できていたのは少し意外で、興味をそそられる




しかし、“なんだコイツ”というのが今の正直な感想でもあった




＿＿＿




「それでは今からほうきの乗り方を学びます。ほうきに魔力を伝え、“飛べ”と強く命じます。そしてまたがり魔力を調整し、浮かせます」




簡単すぎる、正直言ってつまらない




オーター兄様もワース兄様も 7、8歳くらいでも1mくらいなら飛べていたらしい




私は中等部の時になんとかできるようになったけど




「アイツめっちゃ飛んでるぞ！」




「アレって、内部進学1位のA・マドルさんじゃない？」




「マドルって、あのマドル家か！」




「すげー！流石エリートは違うな！！」




「どいつもコイツもうっさい…」




家柄、成績、容姿、“自分の中で”他人に価値するのはどうぞお好きにって思ってる




ただ、それを押し付けたり、そもそも価値を否定されるのがとことん気に食わない




今の状況も…あんまり気分がいいものでもない、何より目立ってるし…高度下げよ




そしてマッシュくんの方はと言うと、まだほうきを浮かせられていなかった




いくら魔法が苦手だったとしてもこのくらいはできる




魔法不全者…そんな訳ない、か




そして授業中なのに誰かがほうきのタイム測定勝負を持ち掛けて惨敗していた…でも




私は見てしまった…マッシュくんがスタートと同時にほうきを投げてそれに飛び乗り、ゴールで降りたのを




自分で言っててもよくわかんないんだけど？どゆこと？




とにかく、レモンちゃんのフィアンセ、マッシュくんはとんでもない人物なのかもしれない

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