【MASHLE】マドル家の末娘

５話　私と金髪リボン ページ6

寮分けが終わり指定された部屋に向かう




高等部は、内部進学生と編入生が二人一組になる二人部屋だ




せっかくなら友達作りも頑張ってみようかな、なんて




普段から人を避けて来た分、編入生の子の方が意外と話しやすいかもしれないし




そうこうしていると部屋についていた




「心機一転…関わりやすい子だといいけど」




同室の子はまだ来ていないみたいだ




これからの事を考えていると少し胸が躍る




兄様達に絶対追いついてやる…




しばらくしてノック音が聞こえてきた




少し緊張しながらドアを開けると、そこには見覚えのある金髪リボンの女の子が




「…同室の子?」




「はい！レモン・アーヴィンです！よろしくお願いします！！」




編入試験の巨大迷路でダンベルキノコと一緒にいた金髪リボンの子だった




合格できた…なんか安心




「A・マドル、よろしく…アーヴィンさん…」




緊張する私をよそにアーヴィンさんは元気に「よろしくお願いします！」と返してくれた




「あの…Aちゃんって呼んでいいですか？」




「いいけど…」




「！じゃあ、私の事はレモンって呼んでください！」




「レモン…ちゃん」




「はい！よろしくお願いします！」




アーヴィンさん改めレモンちゃんは明るいし本当にいい子だ、きっと友達も沢山できるんだろうな…




「あと、一つ聞きたいんだけど…」




「？なんでしょう？」




「編入試験の迷路、キノコ頭と一緒にいたの、なんで？」




「！…それは…えっと、その…」




“しくじった”、直感的にそう感じざるを得なかった




さっきまで明るかったレモンちゃんが急に口ごもり出したんだ




私はいっつもこうだ




人の聞いて欲しくない事を踏み抜く悪い癖




「聞きたい…ですか？」




「ごめん…嫌だった」




「そんな事ないです！」




私の言葉を遮るように言われた




その上、むしろ話したとまで言われた




話したいとは？




「聞いといてなんだけど…話したいなら聞くけど…」




レモンちゃんの顔がパアッと明るくなった




今回は、私の悩みは杞憂(きゆう)だったみたいだ




「実はですね…」




一緒にいたのは、ダンベルキノコ改めマッシュ・バーンデッドと言うらしい




色々聞かせてもらったし、恋話とか初めてだったから凄く楽しかった

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