【MASHLE】マドル家の末娘

４話　私と寮分け ページ5

4月△日、編入試験生と私達内部進学生の高等部入学式も終わり、今日は寮分けの日




イーストンは高等部に上がる時、編入、内部進学問わずに寮分けが行われる




”アドラ寮”・“オルカ寮”・“レアン寮”




この中で最も貴族やその他上流階級の出身が多いのがレアン寮




マドル家は代々レアン寮出身が多い




そう、“レアン以外は価値がない”と言わしめる程に




祖父母、父、兄様達




イーストン魔法学校出身の親族は覚えている限り全員がレアン寮出身だった




小さい頃から繰り返し聞かされていた“価値のある人間になれ”という一種の呪い




小さい頃、いつだったか父に言われた




私には最も価値がない、そもそも価値を見出す様な人間ではない、と




だからずっと“レアン寮になる、なって少しでも価値を証明してみせる”と決めていた




でも今は違う




寮分けを行うユニコーンを前にして、鮮明に思い出されたあの言葉




アンタらが言う“アンタらの価値”を“私の形”で証明する




押し付けられた価値なんかじゃない“私だけの価値”を




「A・マドル」




「はい」




“価値”なんて言葉で片付けれない人間になるって決めたから




だからお願い




レアン寮以外に




念じながらそっとユニコーンの角に触れる










「君は…アドラ寮じゃ」



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作)総合68位ありがとうございます！！！(R60302土)

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