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「出掛けるんですか」

「拓也、」




私服で、と思ったけどそもそもあまり持ってきてないし

シャワーも浴びてこれも新しいし、いっか。と、

馴染みのあるジャージ姿で部屋を出たら、背後から声を

掛けられた。振り向いたらそこには、拓也がいた。





「ちょっと忘れ物」

「職員の人に頼んだらいいんじゃ…」

「いや、いい」




まさか約束してるから。なんて

そんな事、いくらなんでも言えるわけなくて

不思議そうにしてる拓也を置いてその場を後にした。





















太陽がゆっくりと傾いて、

青空がオレンジ色に染まり始めた頃。



幸い、さっきみたいに誰かに見つかる事もなく

いつもの場所へ着いた。…けど、そこにいたのは

目深に帽子を被ってるわけでもなく、

およそ身体に合ってない大きなロングコート姿でもない、

随分とスッキリした出で立ちの、Aちゃんがいた。





「──…A、ちゃん?」

「あ…東浜選手、」



お疲れ様です。と、そう言いながら

ぱっと立ち上がったAちゃんは

細身のジーンズに、身体に合ったパーカーを羽織っていて

……何ていうかその、…体型すらも、好みだった。





「雰囲気違うね」

「へ、変ですか」

「いや、全然」



寧ろ、良いと思う。なんて、

その言葉を飲み込んでしまったから

静かな公園が更に、静かになってしまう。




けどやっぱり、沈黙が嫌いじゃなくて、

…かといって、彼女ばかり見ているわけにもいかなくて



視線をさ迷わせていたら、

Aちゃんの背後で揺れる物に目に止まった。








「…あ、」

「それ、」

「でも…」




今日、たくさんもらってたし。って

多分言おうとしてるんだろうなぁって

分かってしまったから、何か、おかしくて。




ふ、と笑ったら、

目の前のAちゃんが恥ずかしそうにしたの

……それは俺の、勝手な思い違いかな。






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千花(プロフ) - くろださん» コメントありがとうございます...♪*゚実はそこを大切にしていたので、そう言ってもらえて嬉しいです...!最後までどうぞよろしくお願いします♪♪ (2018年4月16日 12時) (レス) id: 0df86c7d6a (このIDを非表示/違反報告)
千花(プロフ) - ★☆Lily☆★さん» コメントありがとうございます...♪*゚巨くん、本当に素敵ですよね...!出来るだけ巨くんのイメージを壊さないように、大切に書いていきたいです。最後までよろしくお願いします* (2018年4月16日 12時) (レス) id: 0df86c7d6a (このIDを非表示/違反報告)
千花(プロフ) - ゆきピノ♪さん» コメントありがとうございます...♪*゚頭をフル回転させて完結まで頑張ります!良かったら最後までお付き合い下さい(´˘`*) (2018年4月16日 12時) (レス) id: 0df86c7d6a (このIDを非表示/違反報告)
くろだ(プロフ) - はじめまして!いつも更新楽しみにしています!!なおさんはもちろんですが、まわりの選手たちに応援されてるのもすっごく嬉しくて!本当にこのお話が大好きです!!今後の更新もとても楽しみにしています! (2018年4月14日 23時) (レス) id: 1cf6ee72dc (このIDを非表示/違反報告)
★☆Lily☆★(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読んでます♪巨くんとってもカッコいいですよね!私も巨くん大好きです(*^^*)千花さんの書く巨くんもとっても素敵です☆彡これからも頑張ってください!!! (2018年4月13日 23時) (レス) id: 8ca024d698 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千花 | 作成日時:2018年3月5日 8時

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