接触 ページ32
傭兵side
俺は食堂で腹を満たす為に夕食を食っていた
するとエマとエミリーが何か話しているようで、そっちに目を向けた
何やら心配というか不安が混じった顔をしていた
傭「どうした？そんな2人して不安そうな顔して。」
医「Aのことなんだけど…。あの子昨日食堂に来なかったのよ。夕食を取っていないだろうし、今日も時間になっても来ないから心配で…。」
庭「ナワーブ君ちょっと部屋に行って見てきて欲しいなの！」
なんで俺が？と抗議したところ、エマは次の試合の準備で手が離せないらしく、エミリーも薬や包帯の補充をしなきゃいけないらしい
次の試合と言えば俺とエマとイライ、そして今向かっている部屋の持ち主であるAだったことを思い出し、まあついでとしていいかと深く考えるのをやめた
ただ彼奴が来た日のことを思い出すとあまり気乗りはしなかった
悪魔が取り付いているせいで夜しか行動出来ないっておかしな話だ
悪夢を見る…っていうところは俺と一緒なんだがな
そんなこんなで彼奴の部屋についた
しかし扉をノックしても彼奴の声が聞こえてこない
傭「おーいまだ寝てんのか？早くしねぇと試合の時間が来ちまうぞ。」
とりあえずもう一度ノックするが、返答が無かった
試しにドアノブを捻ると鍵はかかっていなかった
傭「……入るぞ？」
そう言い中に入ると部屋は明かりが着いておらず暗かった
暫くして目が慣れてきた頃に辺りを見るとAの姿は無かった
部屋の中はあまり家具が無く、本棚や机、ベッドといった必要最低限の物しか無かった
傭「いねぇのか？」
すると奥の部屋から僅かに光が漏れているのが見えた
そこに向かい扉を開けると、ポツンと四角い何かが光を発して置いてあった
よく見るとザーザーと言う音と砂が飛び回っているような光景が映し出されていた
傭「なんだこれ。トレイシーとルカが好きそうな物だな。」
暫く見ていると何やらぼんやりとだが浮かび上がってきた
それは段々くっきりしてきて、まるで人影のようだった
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作者名：ダークプリズ | 作成日時：2023年8月11日 4時
