【第5人格】悪夢を見る者 (ページ25)

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リッパーは少しの間一等航海士を見たあと

リ「良いでしょう。練習相手が多い方がAさんの為になると思いますし、何より切り裂く相手が増えるのは私も嬉しいのでね。」

『最後の一言余計だぞ。』

そう突っ込めばリッパーは喉を鳴らして笑った

一「そういう訳だ。よろしく頼むよリッパー。」

リ「ええ。こちらこそ。では早速向かいましょうか。」

そう言って館の奥へ歩いていく

そういえばと思いリッパーに聞いてみた

『黄衣の王はこの後は試合は無いのか？』

リ「ええ。確か今日の午前中に終わっているので無いかと。何故？」

『これが終わった後話しかけてみようかと思って。』

リ「…例の話をするんですね？」

私はその問いに対して頷いた

すると一等航海士は疑問の顔を浮かべながら

一「例の話とはなんだい？」

と聞いてきたので、言うか迷ったがあの話を信じてくれるということで大まかに説明した

『……私に取り付いている悪魔について。』

すると一等航海士は納得したようだった

気がつけば目的地に着いたようで

リ「ここがハンターの待機室です。貴方達の待機室と繋がって居るのでここから直接行ってください。」

そう言って扉を開けて案内してくれた

言われた通り奥に行けば、先日目にした待機室の光景が見えてきた

そしてお互いに席に着き準備を始める

今回は救助する訳でもないので「膝蓋腱反射」をメインに組んでいく

本当は本番と同じ人格編成で行った方がいいかもしれないが、試しにやってみることにした

一「もう普通に人格編成は出来るんだね。流石だ。」

『……図書室で調べたから。』

組み終わり一息つく

するとリッパーがこちらに来た

リ「準備は出来ましたか？」

『私は出来た。』

一「わざわざ《訪問》しなくても…。」

リ「せっかくなのでたまにはやろうかと思いまして。」

これが呪術師が言っていた「訪問」かと思いながら見ていた

リ「では行きますよ。」

そう言ってリッパーは戻って行った

隣を見れば一等航海士は既に目を閉じていた

私も同じように目を閉じ集中する

次は前よりもチェイスをしてみせる…

少しもすればパリンという硝子の音と、意識がふっと浮く感覚が来た