どついたれヒーロ－ (ページ3)

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大型トラックページ3

「A！おっさん！大型トラックが来る！」

「大型トラック!?」

Aは車道をチラリと見る、そこにはトラックがスピードを出しながら此方に向かってきていた

「アカン」

「A！はよ逃げんと！」

今は逃げないと自分が死ぬ状況下に置かれているのにAはその場から動かない
盧笙はAの手を引くが

「盧笙とおっさん、堪忍な」

Aは盧笙の手を振り払い車道に走り出した

「嬢ちゃん！危ないで!!」

そう、車道に8歳程の女の子が泣いていたのだ

「はよあっちに逃げるんや！」

女の子を素早立たせ安全だと思われる近くの建物の角を指差した
女の子はAの指差した角に走っていった
トラックを見ると後数秒程でAにぶつかるだろう

「笑えないやないか」

そう言ってAは目を閉じた、トラックからの衝撃が来る前、Aを何かが包んだ
気付けばAはコンクリートの上で倒れていた、身体中が痛く、意識が朦朧としていた顔に掛かる生暖かい液体、それは頭から流れる血液だろう
Aは頭を横に右向けたそこには体の至る所から血を流している盧笙が倒れていた
左に頭を向けると零が盧笙と同じ状態で倒れていた

「なんや心中やないかろしょここはッコンでほしいわ」

Aは底を知らない暗闇に意識を投げた