【呪術廻戦】嘘つきな猿

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呪霊が見えない私は呪霊を倒すことなんてもちろん出来ない



だから巻き込まれた非術師の避難誘導や家入さんの護衛(抱えて逃げるだけ)要員で任務に同行してるんだけど





夏油「うーん。ここら辺にはいないみたいだね」


『そ、そうですね』




どうして夏油くん(二級呪術師)と二人での任務なんでしょうか？



今日の任務は呪霊の調査で山奥だから非術師が巻き込まれることもない




夏油「あれ？君は見えないんじゃなかったけ？」



呪霊がいないことに肯定したからかそう聞かれる



『え、えっと、見えないですけど嫌な気配？は感じるので』


ふーんと興味なさげに相槌される





実際にはカミサマが寄り付くかどうかで判断してるのだけど





嫌な気配の場所にカミサマは現れない。現れても鼻をつまんでるか苦虫を噛み潰したような顔をしてる





日本には八百万の神がいるとされてるからなのか日常生活でカミサマを見かける機会は多い



特にこうした山など自然が溢れる場所にカミサマは多いけど





夏油「何かついてる？」



『い、いえ！なんでも』





夏油くんの周りにはカミサマがいない





普通人間の周りには少なくともカミサマがひとつ、もしくは複数いる



守護霊的なものだと勝手に認識してるけど夏油くんの周りにはそれがいない



たまにカミサマがついてない人を見かけるけど大抵疲れきったサラリーマンだとか心が荒んだ不良だとかだ




夏油くんは格好はあれだけど優等生で優しいし不良じゃないだとしたら疲れきっている？




カミサマが周りにいない人は疲れやすく病みやすい



負の感情が溜まってカミサマが寄らなくなってさらに悪化する




夏油くんは呪霊を取り込む術式だからカミサマが嫌がるのかも




それなら




『げ、夏油くん！』


夏油「・・・・」



え、無視された？名前夏油くんであってるよね？



勇気を出して声をかけたが相手から返事はかえってこな・・




夏油「・・え、私のこと？」


『夏油くんで合ってますよね？』



きょとんとした彼は慌てて合ってるよ！ごめん！と謝った




何に謝ったんだろう






夏油「君に名前を呼ばれたの初めてだからさ。初対面もあれだし嫌われたかと思ってたよ」




まさかの発言に首をぶんぶんと振る




『き、嫌いじゃないです！！わ、私こそ嫌われてると、』




夏油「ははっ、変な空気にしてごめんね。それじゃあ行こうか"東"」

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