【呪術廻戦】嘘つきな猿

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『久しぶりに硝子ちゃんに会えて嬉しいです』



家入「私も嬉しいよ」





医務室で家入の前で嬉しそうに笑うA





昔より表情の柔らかくなったAに家入は心の中で安堵する




一時期のAは見ていられないくらい酷い顔をしていたから






家入「健康状態は問題無さそうだね。心配なら必要な機関で検査も出来るけど？」



『そこまでしなくても、』





あわあわとあせる様子は当時と変わらない




夜蛾から特殊な環境にいたと聞かされ精密検査を依頼された



健康状態は至って問題なしむしろ同世代より健康体なくらいだ。ただ






家入「生傷が多いのが気になるけど」


『まあ、戦争に参加していたので』



がたっ、と医務室の入口で物音がした




『誰かきたんですかね？』

家入「・・さあ、ここも古いからよく音がするんだ」





家入は入口に人がいる人物がわかっていたがあえて口にする必要も無い




まだAにちゃんと会ってさえいないのだから






家入「てか高専やめたのに戦争とかわざわざ危険なとこ行かなくてもいいのに」


『そこにしか居場所がなかったので』




ガタガタ！





でかくなった物音に家入は舌打ちしそうになるのを堪える。特級なら気配くらい消せ





家入「私はあんたにここにいて欲しかったけど」


『・・、ありがとうございます』






気まずそうな顔をするA






あの時Aは誰にも審神者になることは伝えなかった




ただ家入には今までの感謝と勝手にいなくなることの謝罪を書いた手紙を渡した




苦い思い出の青春時代にも確かに楽しい思い出はあったのだ






家入「ねえ、今更なこと聞いてもいい？」



『はい』




家入「夏油に恋愛感情はあった？」





『・・・そうですね。私の初恋でした』

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