【呪術廻戦】五条悟の婚約者は死亡ENDを回避したい

34 ページ37

・





星漿体護衛任務失敗から高専の空気は重苦しいものになっていた



失敗の内容が生徒の独断で星漿体を逃がしたのだから二人を責める声はしばらく続いたが二人は気にしていないようだった



任務に参加したのは三人だが五条夢子は途中で抜けたらしい逃亡にも関与していないからお咎めなし


まったく抜け目ない事だ




それはそうと今年はやけに呪霊が多い。災害の影響か蛆のようにわいた呪霊を倒すのに明け暮れる日々



おかげで受けそびれた準一級昇格試験も合格しその分任務も増えたが多忙な毎日を送っていた





伏黒さんを助けた日から私は若様に会っていない



忙しさを理由にしてるが明確に避けているのだ




灰原「Aさん着きましたよ！」

七海「二級案件なので私達に任せてAさんは休まれては？」




二年になった後輩は二級呪術師に昇格しており今回の任務も二人だけに任せても問題ないものだ




『んー、どうせこれ行かなくても別の任務行かされるだけだから一緒に行くよ。危なそうだったら補助はいるね』




そう言うと二人は分かりましたと笑顔で答えてくれる



前は築けなかった後輩との関係が心地いい



素直に信頼されている好感を持たれていると分かるのは悪くない





最近五条夢子も何もしてこない



私が五条悟と関わってないからかな




・・・この任務が終わったら婚約破棄を出来ないか打診してみよう





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






つくづく自分の甘い考えが嫌になる




七海「灰原！！！」



吹き飛ばされた灰原くんの体



それに駆け寄る七海くん



〈キャキャキャ！！！〉



目の前で笑うデカい化け物




＿＿＿＿今日が後輩を一人失う日だったのか



等級違いの任務を後輩に押し付け死なせた罪




私が後輩を殺すメリットなんてないのに押し付けられた罪




それを回避する………そんなことは今どうでもいい




「七海くん！！灰原くんを連れて逃げなさい！！」




私はこの二人を死なせたくない



伏黒さんの時もそう



誰が何を思って私を嵌めたとかもうどうでもいい



目の前のこの人達を私はもう見捨てることができない





今回だっていつもならイレギュラーな任務に警戒して下調べしたのに任務に疲れてそれをしなかったのは私のミス









『産土神……堕ちた神よ。私が貴方を解放してあげる』

35→←33

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す