【呪術廻戦】今日も年上事務員に翻弄される (ページ2)

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「けっ、いいよなぁ。お前ら事務員は安全な高専で仕事して俺らは死にかけたって言うのに」

『・・・』

「何も言い返せないってか？弱いやつはこれだから」

『いえ、おっしゃる通りなので今日も生き残ってくれてありがとうございます。報告書は私がやっておきますので今日はゆっくり休んでくださいいつもお疲れ様です』

「え、ああ、おお……………あのさ、良かったら今度食事でも」

夏油「お疲れ様です時任さん」

「ﾋｯ……」

『あ、お疲れ様です！夏油くん任務帰りですか？』

夏油は任務終わり必ず報告書を持って事務室に向かう。普通の呪術師は補助監督に渡して終わりなのだが彼はいちいち事務室に訪れるのだ

理由は言わなくともわかる通り

夏油「ところでこの方は？」

『京都から派遣された方ですよ。今日で京都に戻られるそうなのでご挨拶に来られたんです』

にっこりと優しく笑うA。先程の内容を聞いていれば挨拶に来たのではなく事務員を馬鹿にしに来たのだろうがAには通じないどころかほだたされてしまっている

時任Aという女は穏やかでおしとやかでそして他人を気遣える優しさ。

この世界にいては触れられることも珍しい圧倒的善性の人間

そんな彼女に惹かれる人間は後を絶たない

夏油「それは京都からわざわざご苦労さまでした。私が入学してから"京都には行く機会"がなくなってしまったので京都校の皆さんにはぜひよろしくお伝えください。」

Aとは違う嫌味しかない言葉

ここ数年交流会は東京で行われている

特に去年は一年の二人が大暴れしたため京都校の面目は丸潰れだったのだ

「あ、ああ、伝えておくよ！そ、それじゃあ俺はこれで！！」

慌てて走り去った男

確か家系の推薦で無理やり三級になった呪術師だと夏油は男の後ろ姿を見ながら思い出す

頭の中で男の名前に線を引き夏油はAの方へ向き直った

夏油「時任さんこれ報告書です。不備がないか確認して貰えますか？」

『ええ、もちろんです。確認するのでそこに座って待っててくださいね』

Aは穏やかに笑い自分の机に戻ろうとして足を止める

夏油「？」

Aは自身のポケットから飴を取りだし夏油の手に渡した

『おかえりなさい、今日も無事に生き残って帰ってきてくれて嬉しいです。』

そう言うとAはまた机に戻った

夏油「ｯｯ……///」

真っ赤になった男を残して