【呪術廻戦】最強の婚約者を辞めたい

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五条「イライライライラ」




『・・・』



私の横で不機嫌を隠そうとしないこの男はなんと私の婚約者ですびっくりですね(棒読み)



今日は何故か本家に呼び出され私と五条悟の二人で来たのだが移動中ずっと不機嫌なのだ


彼は本家や上層部の人間を嫌っているから突然の帰郷の誘いに苛立っているのも分かるが私を巻き込まないで欲しい




「御二方共ご当主さまが到着されました」



結果として呼び出しの内容は高専に入学してよくやってるか婚約関係は上手くいってるかなどの世間話だった



五条「ちっ、くだらないことで呼び出しやがって」



『ご当主さまも心配されているのですよ悟様』



私がそう言うと前を歩く彼の動きがピタッと止まる


五条「なんでまた様？」

『本家ですので』


様付けが気に入らなかったらしい


また不機嫌になる


なんだこいつは子供か五歳児なのか


もう高校生なのだから少しは落ち着いて欲しい



『帰りは黒が車を用意してますのでゆっくりできますよ。おひとりがよろしいなら私は電車で帰りますので』



五条「は？なんで？帰る場所同じだろ」



イライラしてる男と同じ車に乗りたくなかったが何故かもっとイラつかせた上に断られた、くそぅ


『そうですね。・・黒は気が利きますから車内はリラックスできると思いますよ』


お前は気が利かないけどなという副音声はバレてないことを祈ろう



五条「さっきら言ってる黒って何？誰？」


お前の家が寄越した監視役だよ


『私専属の補助監督です』


五条「男？」

『ええ』

五条「そいつ黒髪？」


何故突然髪の色を？

『栗色だったと思いますがそれがなにか？』


五条「・・や、なんでもない」


五条悟も自分がその質問をしたことに疑問を持ったようで手を口で隠している


五条「・・・・髪染めようかな」


消えそうな声でそう呟いた五条悟


恐らく独り言だろうし声に出てるのも気づいていないのだろう



『染められるのですか？』


五条「え？」


『どんな色でもお似合いになるとは思いますがもったいないですね。こんなに美しいのに』



染めてもないのにこの真っ白な髪を上書きするのはもったいなく思う。白髪にするのは大変と聞くし維持するのも大変らしい


丁度私が言葉を言い終えたタイミングで車の扉が開いたので五条悟が先に乗るのを待つが一向に動かない



『悟様？』



五条「・・・・髪は変えない」



それだけ言って車に乗り込んだ



『はぁ？左様でございますか』

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