【続々】ホワイ((以下略

9.〇 ページ10

岩融サイド



加州「また負けたね。主怒るだろうなぁ」


隊長の加州がぼやく、演練に来る度彼女の本丸との対戦を申し込む主


負けるとわかってるのになぜ挑むのかそれは彼女のプライドの問題なのなろうが



「交流会には参加しないのか？」


加州「ああ、さっき主と仲のいい審神者と話してたけどもうそれで終わりじゃないかな。30分後には帰るから参加したいならみてくれば？」



加州は主の傍から離れない。見習いの時からべったりだったが何故そこまで主にと疑問が残るがもうどうでもいい




俺の今日の目的はあの人の姿を一目見ることだ


演練では審神者は別室で待機するから見れなかった


だから、一目だけでもそう思いブースから出て探す



確かめたいこともあった




_____


ザワザワ


人が多いな、この中から探し出せるか…？




俺は背が高いから会場を見渡すことはできるがあの人は背が低いからな、よく短刀達に紛れて鳴狐を困らせていたな



昔のことをふっと思い出す。鳴狐がいた頃は穏やかでしあわせな時が流れていたのだと今考えれば思う



『江雪、そっちじゃない』




「！」



懐かしいあの人の声が聞こえた気がして後ろを振り返る

人混みでどこにいるかは分からないが確実にちかくにいる



どこだ、どこにいる？



最後にみた姿は黒髪の長い髪を垂らし刀剣男士に頭を下げた姿、あの時どんな顔をしていたんだ



無表情なあの人のことだきっとその時もなんの感情もなく頭を下げたそう思ってた




『ふふっ、サニッターかみんなの写真いっぱい載ってる』



聞いたことの無い明るい声。髪は短くなって服装も変わっていたが間違いない、あの人だ




やはりか…予想通り髪は短かった



あの人がいなくなってすぐに今剣は部屋から出てきて記憶をなくしていた

時間が解決したそう思っていたが


自分の髪を使って今剣を救ったんだな。



思った通りだった。あの人は酷い主なんかじゃなかった、



気づくのが遅すぎた…



後悔したって遅いことは分かってる




ただ一言言葉を



太郎「"主"では我々はここで」

次郎「"主"早く帰ってきてね！」

日本号「"主"気をつけてな」




・・・


声をかけようとした手が空を切る



ああ、そうだ、もう手遅れなんじゃないか。



俺はあの人のことを"主"とはもう呼べない。あの人はもう他の刀剣男士の主なんだ




結局俺はあの人に話しかけることすらせずに演練会場を後にした

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