お義兄さん、構わないでいいです【紫】

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Aside

そろそろお兄ちゃんが帰ってくる時間

お兄ちゃんが私を気遣ってくれているのだから私も頑張らねば…

ヘッドホンは首にかけ
スマホを手に持つ


どうしよう、緊張してきた…
男の人と話すとかいつぶり？
ってか、私声出せるの…？
そこが一番知りたいんだけど

『ぁ、あー』


うん、突っかかるけど出るには出そうだ
これだからネット民は…

いや、ネットもお仕事の取引でしかやってないんだけど

そろそろ新しいシンガーほしいなぁ
誰買おっかな

ミクちゃんとリンちゃんは持ってるし
IAちゃんか、でもGUMIちゃんもほしい
flowerもいいよな…

レンくんも欲しいっちゃ欲しいけど


ｶﾞﾁｬﾝ


そんなことを考えていると
玄関のドアが開く音がする

一気に全身に鳥肌が立つ

やっぱり、怖いものは怖い

でも、唇を噛んで我慢する


な「ただいま〜…え？」
『っ………お、おか…えり……』


言葉に詰まりながらもどうにか声を出す


な「え…っと？今のAの声…？」
『そ、そう…だよ…』
な「そっか」


何故か笑顔になるお兄ちゃん
いまいち何を感がてるのかわからない


それに、意外と怖くない


な「頑張ってくれてありがとう」
『ちゃ、んと…はなせるまで…が、がん、ばる…』
な「うん、ありがとう
でも、無理はしちゃ駄目だからね！」


人とこんなに長い間話したのはいつぶりかな

ちゃんと会話できてよかった

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