うちの弟達は出来が良すぎる【stpr】

19 ページ23

さとみside

『さと〜！』
さ「ちょ、姉ちゃん…抱きついてくるのは全然ウェルカムなんだけど、危ないから走るな」
『さと〜！』
さ「なになに」
『皆にドッキリしたい！』
さ「なんの」
『付き合ったドッキリ』
さ「よしやろう」


ってわけでやることになった

俺は死ぬかもしれないが、姉ちゃんが楽しいならそれで構わん



『実は…皆に言ってなかったことがあるの』
な「どしたのお姉ちゃん」
る「何かあったんですか?」
ジ「なんや?姉ちゃん言ってみてや?」


皆真剣に心配してるけど、うん…何かゴメンな


『実は私…付き合ってる人が居て…』

ｶﾞﾀｯ


一瞬で全員の体に力が入る
あ、臨戦態勢入った


な「お姉ちゃん、それ誰?紹介してほしいな」
『えぇっと…実は…さとみ何だよねぇ』


全員の視線が俺に向く
そして、計り知れないほどの殺気が俺へ向く

あ、やばい

俺死ぬ



こ「へぇ…」
る「そうなんですねぇ…」
な「お姉ちゃん、男同士腹を割って話したいからちょーっとお部屋行っててくれる?」
『え…うん…』


あー…姉ちゃん行かないで…


ﾊﾟﾀﾝ


閉められたリビングの扉


な「さとみくん…ちょーっと“お話し”しようか」
り「あー…今日の夕飯はハンバーグかなぁ」
こ「撲殺かな」
ジ「あ、俺は今日という日のために爆弾を作る技術を高めたんやな」
る「ジェルくん…ビール瓶の破片も混ぜたら威力増しますかね」



あ…これ俺がマジで死ぬ


さ「いや…あの……みなさん?」
な「さとみくん…遺言を言う時間なら後であげるから」
さ「ちょ、一旦…一旦落ち着きましょう」
り「いつから付き合ってたのかは知らないけど…処すね」
さ「いや…その…包丁離しましょう」
こ「今までの僕たちの友情を裏切るんだね」
さ「兄弟だから友情はねぇよもとから」
ジ「兄ちゃんはそんなことせんと思っとったんに」
さ「話を聞いてから言って!?」
る「さと兄……死の間際に幸せな夢が見れてよかったですね」
さ「殺すな、そして夢にすんな」


いや、マジで姉ちゃん助けて!!!



『どーん!!!私とさとみが付き合ったって言ったらどうなるのかドッキリ〜!!!!』



全員の視線が、俺から姉ちゃんへ



な「えっ!?そうなの!?俺、マジだと思っちゃった！」
り「お、俺も…さとみくん…ごめん」
こ「あ……ごめん…バナナあげるよ」
さ「いらねぇよ」
ジ「さとみにーちゃんごめんなぁ‼‼」
さ「ひっつくな」
る「ご…ごめんさい」


もう二度とやんねぇ

20(弟達に聞いてみた)→←(女子校に行かせるまでの流れ)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す