リアコじゃないので推しは恋愛対象外につき、潔く諦めてください【紫】

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ななもり。side

“嫌いです”

泣きそうな顔で言われた言葉


菊「あ、あの…本心じゃないと思いますよ？」
町「た、多分…その、言葉をうまくまとめられなかっただけだと思いますからっ…」


Aが立ち去ったあと、まるで俺を慰めるかのように言ってくる二人
いや、あんな顔で言われても俺
別に傷つかないけど

なんで…あんな事言わせちゃったんだろう






そんな事を考え続けていたせいか、全く仕事が手に付かない

やらなきゃいけないことはたくさんあるのに


わかんないよ俺
Aがなんであんなこと言ったのか

少し冷静になろうと思って風にあたっても、全然わからない
缶コーヒーを飲んでも全く頭は冴えない

何がダメだったかな
なんであんな事言わせちゃったかな
俺の何がダメだったかな





『迷子みたいな顔してますよ』





突然後ろから変えられた声

手に持っていた缶コーヒーを落とすかと思った


な「迷子みたいな顔してるのはそっちでしょ」
『なら、お互い様ですね』
な「そうだね…お互い様だね」


俺もAも何も言わない
ただただ時間がすぎる

だって何を言えば良いのかわからない

さっきのことを聞いて良いのか、ダメなのか

わからない


ダメだ、俺
悩んでばっかりだ


『さっきはごめんなさい……あれは、本心じゃないです
うまく言葉が見つけられなくって、あんな事を言ってしまいました』


うつむきがちに言われる
どんな顔をしているのかわからない


『でも……嫌だったんです
頼ってもらえないのが

平気って言ってますけど、平気じゃないですよね
無理しないでっていってもどうせ無理しますよね

なら、無理しないでなんて言いません

でも……‥頼ってくださいよ

社長だから、リーダーだからって
そうやって溜め込まないでくださいよ

頑張ってる貴方の姿は好きです

でも、頼ってくださいよ』


少し、泣きそうな顔をしたA

そっか、そうゆうことか

なにそれ可愛い
やっぱり好きだ

誰よりも


他のことが全部どうでも良くなるぐらいには


やっぱり、俺には君しかいないよ

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