ぱぱのむすめがいい【桃】

story73 ページ34

さとみside

『ぱぱー！あさだよー！ぱんのじかん！』

ライブの翌日

うさぎの着ぐるみを身にまとい、俺に跨りながら起こしてくる娘

平和な日常が戻ってきたのだ


さ「つぐみ……その前に？」

『おはよー！』

さ「はい、よく出来ました。おはよ」


アゴや手のひら、膝についた絆創膏
つぐみがどれほど一生懸命だったのかが伝わってくる

跡になんなきゃいいけど……


『ぱぱ、つーね、じぶんのこと、つーってよぶのやめよかなって』
さ「え……」


朝から衝撃の相談
あと、正しくはやめよっかなだぞ


『こどもっぽいかなって……』


いや、全然子供っぽくていいぞ！？
かわいいから！
いや……でも、成長なんだもんな……
それ自体は喜ばしいけど……


『だから……わたしって、いおっかなって』
さ「そ、そっか……」
『だめ……？』
さ「いや……いいと……おもう……かわいいし」


俺の語彙力がつぐみ並に溶ける
破壊力やべー


『あと……ぱぱのこと、ぱぱってよぶのやめよかなって……』
さ「それはダメ！」
『なんで……？』
さ「つぐみのパパはパパだからっ！」


お父さんもアリだけど俺泣くよ？

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