盗撮犯にファンサービスを。

盗撮犯に呆れを。 ページ22

・


『死柄木さん、なんで私もついてくんですか！！！！絶対イヤですよ！！！！





…ヤクザのアジト訪問なんて！！！！！』








「もういいだろ。これに関しては俺も不本意だ」


『どんな職業なんですかヤクザに関わるなんて！！もう！！！！』




そう、今私は死柄木さん(悪魔)にヤクザのアジトへと連行されかけている。



「面倒くさいのは分かってる。どうせ後にトガとトゥワイスも連れて行くから安心しろ。

それに、何かあれば今日は俺が守る」



『面倒くさいとかそういうんじゃないの！！！！』



それに"今日は"って何！！

ずっと守ってよ！！！！




や、やだ待って！！！！！

連れてかないでぇぇぇぇぇ！！！！







・




「なんだその女」


「お前には関係ないだろ」



…うん、抵抗できるわけないよね。アハ。


崩壊するぞなんて言われたらね、もうね。従うよね。




変なとがったマスクつけた短髪の人と死柄木さんが何か話してるけど、約三十分迷い歩いた疲れとヤクザのアジトにいるっていう恐怖から全く入ってこない。



クチバシみたいなマスクつけた人と体に手つけた人が話してるっていう異様な空間で正気保てる人いんのかな。



「ほら、Aも座れ」



その声でやっと我にかえり死柄木さんに目を向けると、なんと彼は机に足を放っていた。




『ちょ、ちょっと！行儀悪いですよ死柄木さん！』



「別にいいだろ、俺たちは客だ」



客だからだよ！！！！

お客様は神様じゃねぇんだわ！！！！(社畜の友達の口癖)



どうしようかね…


あ、これいいかも。



『じゃあ隣座りません』



私がそう言えば仕方なしと言うように素直に足を下ろした死柄木さん。


そして私も隣に失礼する。




「その女にはやけに素直だな、死柄木」


「うるさい、こいつは俺の所有物だ。
なぁそうだろ？A」



『物じゃないですけど、まあそんな感じです』




その時、クチバシマスクさんの頰にプツプツと蕁麻疹のようなものが浮き出た。



え、リア充アレルギーの反応すか？？ええ？？

なんかすいませんねwヘヘッw((



・

盗撮犯に恨みを。→←盗撮犯に約束を。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す