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私を救ってくれるということに、嬉しさはない
苛立ちしか生まれないという事を、きっと彼は気づいてないだろうね。
｢..理由なんてないよ。誰かに対する苛立ちもない
人に縛られるのが嫌なんだ、ただそれだけ。
もし理由があったとしても、もう忘れてるよ
だから帰ってほしい
はは、こんなことをしてくるのは君が初めてだよ。友達でもそんなことしなかったのに｣
思い出そうと思えば思い出せるだろうけど
それを背負いながら歩んでいけるほど強くないから。
綺麗な君にはわからないだろう、その事にすら腹が立つよ
｢....俺は、｣
なんて、腹が立つというのに
夕焼けに照らされた君が困ったように笑うから
少しでも君に触れたくなってしまう。
｢...俺は、若年性健忘症なんだ｣
◆
続く
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作者名：ﾙﾃﾙﾃ@浴衣男子は良いぞ | 作成日時：2016年8月12日 9時
