【歌い手】冷たい【志麻】

冷たい ページ3

最初から冷たい訳じゃない。


誰だって最初はそうだろうしね。


でも、



結婚して変わったのだ。

彼は。




いつのまにか返ってくる返事は短く


冷たいものに変わっていた。





私はロボットのように扱われているみたいだ。





私にも心があるのにね。





愛し愛されたはずなのに。





私の愛も届かなくなっていた。





彼の温もりも感じられず



私の心は冷え切っている。




誰か、

私に温もりを。






なんて堂々と言えたら良いのに。


浮気とかそんな事する勇気もない。



もし、

もし彼が浮気してたら堂々と言えたかもな。



なんて考える。



ネガティブな事考えるのをやめよう。


これ以上自分を傷つけて何の意味があるのだろう。




自分自身心がある事を忘れそうだ。




折角なら外に出掛けようか。



久し振りに洋服でも買いに行こう。





今日はセールもやっていたはずだしね。





化粧をして、バッグを持つ。



「いってきます。」



だれも居ない家に一人呟き外に出る。





私の心を騙すように照らしてくる太陽。



そんな太陽に照らされながらショッピングモールへ向かった。

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